いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



“本の姫”は謳う〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)

「〈本の姫〉は謳う3」多崎礼C★NOVELSファンタジア)
〈本の姫〉は謳う 3 (3) (C・NovelsFantasia た 3-4)

声と記憶を取り戻したセラと、文字の呪縛から解かれたウォルターを加え、旅を続けるアンガス一行。歌姫だったセラの無事を伝えるべく、彼女の故郷カネレクラビスへ向かう彼らだったが、ついにそこにも文字禍が及んでしまっていたのだ!! いっぽう、文字の回収が進み、記憶が戻るにつれ、姫の表情は曇る――この私が文字を撒いた張本人なのか、だとすれば、私は何者なのだろう、なぜ世界は滅亡を望んだりしたのだろう――

現在(人間の世界)と過去(天使の世界)が同時進行で展開する冒険ファンタジー


急に大所帯になったなぁ。
でも、そのおかげで日常会話が一気に面白くなった。
今までは基本的にジョニーがボケてアンガスが呆れて姫がツッコむのパターンしかなかったから、いろんなバリエーションがあって楽しい。特に喋るようになったセラとアンガスのやり取りが初々しさといったら。喋るセラも可愛いなぁ。
物語の方は進行が超ハイペースだった2巻に比べると3巻は若干ペースダウンしていて読みやすいし、現在と過去のそれぞれがクライマックスに向けて盛り上がっていて、否応なしに物語に惹き付けられる。で、物語にどっぷり浸かっているところで、2巻同様もの凄いところで〈続く〉になってしまうのだけど(^^;
ただ今回は現在と過去のつながりが少なめなのが残念。現在と過去の絶妙なリンクが醍醐味の作品なだけに少し淡白な印象を受けた。
ともかく、あんなところで切られたら続きが気になってしょうがない。早く続きを!


ネタバレメモ
今の流れだと過去はアザゼル(俺)死亡→リグレット歌う=世界崩壊アザゼル(本)とリグレットの何らかのやり取り→現在へという流れかな? 今回で姫=リグレットはほぼ確実になった気が。