いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



第90回全国高校野球選手権大会 第17日

勝戦
大阪桐蔭(北大阪) 17−0 常葉菊川(静岡)


常葉菊川の投手陣がボロボロなだけに大差も予想されたが、予想以上に一方的な展開で大阪桐蔭の完勝。
大阪桐蔭が初回5番奥村の満塁ホームランで4点先制するとその後も小刻みに得点を重ねリードを広げる。試合の流れが完全に決まったのは6回表の常葉菊川のファーストのエラー。それまでは点差を離されても「もしかしたら」という雰囲気があったが、このプレーでその雰囲気が一変。この回6点を奪った大阪桐蔭が完全に試合を決めた。
大阪桐蔭はエース福島の出来が素晴らしかった。ストレートとスライダーを低め、コーナーに投げ分ける丁寧なピッチングで強打常葉菊川打線を5安打完封。高めに強い常葉菊川打線相手に高めの甘い球はほとんどなかった。
打線もこれまでの好調を維持し21安打で17得点。この投手陣なら打って当然ともいえるが、どのバッターも遅い球を無理やり引っ張ったりすることのない素晴らしいバッティングだった。
常葉菊川は悪い面、不安な点が決勝に来て全て出てしまった。肘痛のエース戸狩も2番手野島も予想通り大阪桐蔭打線を抑えられず、力の大きく劣る2年生二人は言わずもがな。打線も強引な面ばかりが出て淡白な攻撃しか出来なかった。



イニングリプレイ↓
先攻:大阪桐蔭 後攻:常葉菊川


1回表
常葉菊川の先発は戸狩。
1アウト1,2塁から4番萩原がセンターオーバーを放つが2塁ランナーの走塁ミスでホームインできず。一瞬嫌な空気が流れたが5番奥村がそれを吹き飛ばす満塁ホームランでまず4点。その後のチャンスはバントをファールと勘違いした2塁ランナーとバッターランナーがアウトになりダブルプレー
この回戸狩がまともに打ち取れた当たりは皆無。この先どれだけ点が入るか想像できない。
大阪桐蔭(北大阪) 4−0 常葉菊川(静岡)


1回裏
大阪桐蔭の先発は福島。
内野ゴロ3つで三者凡退。フルスイングの菊川打線に自分のスイングをさせない完璧な立ち上がり。


2回表
1アウトから2本のヒットでチャンスを作るも、菊川のセカンド町田がファインプレーを連発し0点。
しかし、未だ完全に打ち取ったという当たりは無い。


2回裏
5番前田が四球を選び始めてのランナーを出すが、6番上嶋の一二塁間の当たりを今度は大阪桐蔭のセカンド森川がファインプレー。続く戸狩が倒れ0点。


3回表
ツーベースの奥村をバントで送り、8番有山のタイムリーで5点目。
ヒットもファールもアウトになった当たりも全て強い当たり。戸狩は点数的にもそろそろ限界では?
大阪桐蔭(北大阪) 5−0 常葉菊川(静岡)


3回裏
2アウトから四球でランナーを出すも0点。菊川は未だノーヒット。


4回表
常葉菊川はこの回の頭から先発戸狩から2番手野島にスイッチ。
その代わり端の初球をヒットにした浅村を三塁まで進めるが、後続が倒れ無得点。
菊川はこの野島がどのくらい踏ん張れるか鍵。


4回裏
この回の先頭3番町田が初ヒットとなるツーベース。しかし4番6番が三振するなど後が続かず無得点。
低めの変化球は捨てるべきだと思うのだが。


5回表
ヒットのランナーを確実にバントで送って7番福島康のタイムリーツーベースで6点目。
このヒットで大阪桐蔭はこの試合12本目で今大会90本目(歴代2位タイ)
大阪桐蔭(北大阪) 6−0 常葉菊川(静岡)


5回裏
2三振などで簡単に三者凡退。福島の右打者の外角(左打者の内角)シュート回転で入ってくるストレートが非常に効果的。
戸狩はバットもまともに振れていないように見える。完全に交代させた方がいいのでは?


6回表
この回も先頭の浅村がヒットで出塁。バントと内安打でチャンスを広げると4番萩原のタイムリーで7点目。
2アウト満塁になり、7番福島康のあたりはショートへ難しい当たり。これをショート酒井上手く捌くがファーストが普通の送球をまさかの後逸。これで気落ちした野島が9番福島由にも長打を浴びノックアウト。(三番手は萩原)
ファーストのエラーは本当に凡ミス。ファインプレーを台無しにしただけでなく、頼みの野島も交代に追いこみ、チームの雰囲気まで悪くしてしまう最悪のプレーになった。
大阪桐蔭(北大阪) 12−0 常葉菊川(静岡)


6回裏
この回も簡単に三者凡退。大阪桐蔭バッテリーはもう余裕を持った配球になっている。
菊川打線はもう6回なのに未だスライダーにタイミングが合っていない。


7回表
またしても先頭打者がヒットで出塁。ここまで先頭が倒れたのは1回のみ。そして4番萩原のツーランで14点。
点数も雰囲気も2年前の春の決勝(横浜21−0清峰)に近づいてきた。
大阪桐蔭(北大阪) 14−0 常葉菊川(静岡)


7回裏
この回先頭の4番中川がツーベース。続く前田の当たりはピッチャーのグラブをはじくが、その打球が丁度ショート浅村の真正面へ。セカンドランナーが三塁でタッチアウト。6番のヒットでチャンスをもう一度作るが、全くタイミングの合っていない7番8番が連続三振で無得点。
菊川には運もない。


8回表
7イニング連続で先頭バッターがヒットで出塁。しかしヒットエンドランがフライになりダブルプレー。この後9番福島由のスリーベースが出ただけにもったいないプレーになった。
結局0点だったがこの回の2本のヒットで、大会安打記録の100本まであと2本となった。


8回裏
2アウトから4本目のヒットが出たが無得点。福島に危なげなし。


9回表
代打が出た関係でピッチャーが四番手の浅川に。四球を連発し守備のリズムも悪くしてエラーで2点追加。更にタイムリーで1点追加。ここで戸狩が再びマウンドへ。

大阪桐蔭(北大阪) 17−0 常葉菊川(静岡)


9回裏
5番前田がヒットで出るも、他は打てずゲームセット。