いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



葉桜が来た夏〈2〉星祭のロンド (電撃文庫)

葉桜が来た夏2 星祭のロンド」夏海公司電撃文庫
葉桜が来た夏 2 (2) (電撃文庫 な 12-2)

身体能力と科学技術に優れ、女性のみで構成される異星人――アポストリ。その評議長の姪、葉桜と共棲することになった南方学は、人間とアポストリの交流フォーラムに出席するため東京を訪れた。
そこで二人は星野友深と名乗る、奇妙な少女と出会う。素性も事情も話さず、とにかくアポストリ居留区駐在日本大使である学の父に連絡をとって欲しいという彼女には、謎のアポストリハンターや自衛隊からの追っ手がかかっていて――。はたして彼女と正体と逃避行の行方は?
強がりだけど少しドジな星野がかわいい第2弾!


まずは一言、三人ともお疲れ様。学と葉桜も星野も登場シーンの半分は走ってたか戦ってた。
というわけで1巻に比べるとアクション大幅増。いやー走る走る。身体能力の高いアポストリの面目躍如といったところか。東京の街をひたすら逃走するシーンの疾走感とか緊迫感はなかなか。読んでるこっちが息切れしてしまいそうなほど。
ただ、全体的な内容が微妙。何が悪いというわけでもないのだが、ただ漠然と大人の政治に振り回される可哀想な子供達を見せられただけという印象。
復讐や共棲という明確な目的があった1巻に比べると、新たな目的が出来たわけでも今後の方向性が見えたわけでもなく、これといった目的が見当たらない。かといって学と葉桜の関係が1巻の終わりから大きく進展したようにも見えない。
ただ流されていたメインの2+1人より、明確な意思がある大人達のほうがよっぽど物語の中心に立っていた気がする。
蛇足だったような気がしなくも無い。