いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



やってきたよ、ドルイドさん! (MF文庫J)

「やってきたよ、ドルイドさん!」志端祐(MF文庫J
やってきたよ、ドルイドさん! (MF文庫 J し 4-1)

私立森野学園にある日突然、転校生の女の子がやってきた。しかも大勢の動物たちを一緒に引き連れて!! 彼女は由緒正しきドルイド(=自然の守り手)の一族なのだ。……って、ドルイドだかなんだか知らないけど、これではクラスが大迷惑!! 責任感の強いクラス委員長の夏穂は、動物たちを帰すように転校生に言い渡すのだが――。いつも一生懸命、でもどこかちょっとズレてる『ドルイドさん』が巻き起こす数々のトラブルに、世話焼き娘・夏穂が立ち向かいます!! 第4回MF文庫Jライトノベル新人賞<佳作>受賞。やめられない・とまらない・サクサク読める日常系コメディ!!

転校生が毎度毎度騒動を起こす学園ドタバタコメディ


いい感じに軽いノリに小気味のいいボケとツッコミ、これは楽しい!面白い!
この感じ何かに似てるなーと思ったら、フルメタの短編か。ファンタジー要素強かったり視点が違ったりするけど、学園内で常識知らずの転校生がめちゃくちゃするという共通点もあるし。それとこの話の語り部である夏穂の性格。根っからの委員長気質にして、このツッコミのキレ、このノリの良さ、そして若干昭和の香りのするボケ・・・か、かなめがいる。
一番の魅力はドルイドさんことシャレイリア。
突拍子も無い行動ばかりの彼女だけど夏穂には従順で、その素直さと夏穂に懐いている様子が小動物を思わせる。加えて時折描写されるちょっとした仕草が可愛い。特に「むう」に萌えるんだが。美少女がちょっと拗ねた顔(恐らく表紙のような顔)で「むう」とか言われたらもうね。夏穂が思わず百合っ気を出してしまうのもわかります。
一つ残念なのがシャレイリアが連れてきた動物たちの影がもの凄く薄いこと。彼らを上手く使えていればもっと楽しくなったと思うのだけど。
それでも十二分に面白かった。続編に期待。