いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



SH@PPLE―しゃっぷる―(4) (富士見ファンタジア文庫)

「SH@PPLE4」竹岡葉月富士見ファンタジア文庫
SH@PPLE―しゃっぷる―(4) (富士見ファンタジア文庫)

「素晴らしいと思いますわ、雪国さん」「まだまだ練習してもらうけどね淡谷!」(胡蝶の宮……古葉さん……ありがとう)
僕、淡谷雪国は絶賛夏合宿中。空舟五中生徒会+SEC+青美女学ソロリティによる劇を人力リバーフェスタで披露するため、日々奮闘して、やっと上達してきたところ。いい感じ! と思っていたら!? 相変わらず貧乏舌を隠している超かわいい一駿河蜜さんの目の前でなぜか女装をすることになってしまったり。古葉鳥子さんに告白のフリをしてからかわれたり。なんだか悩んでしまうけど、まずは劇を成功させないと。ライバルの舞ちゃんたちには負けられない。
そんな中、僕の秘密を暴こうとする「X氏」が現れた――!


せつねー!
あっちすれ違いこっちですれ違いでヤキモキ感と切なさが半端じゃない。
鳥子にしても密にしても言葉の選び方の不器用さがなんとももどかしい。咄嗟だったり取り繕うためにはそういう言葉が出てきてしまうのは分かる。そして本心じゃないのもわかってる。わかっているだけに切ない。ほんと女性陣の台詞回しが絶妙。
鳥子といえば終章の一文が気になってしょうがないのだけど、まさかこれで鳥子退場とかじゃないよね。だとしたら切なすぎる。
あと持ち越しだったX氏。正体には驚きはなかったが、動機が衝撃的。正体は割と早く分かるようなっていて、引っ張ったわりに盛り上がらない?とか思っていたら、まさか最後にあんな形で絡めてくるとは。恋愛模様がどんどん複雑になってるなぁ。
これで夏休み終了かな? 一つ区切りがついた感じなので次からどう展開していくのか楽しみ。3巻の自問から停滞気味の蜜になんらかの前進があればいいなぁ。