いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ノブレス・オブリージュ 〜茅森楠葉の覚悟〜」小松遊木(GA文庫)

ノブレス・オブリージュ ~茅森楠葉の覚悟~ (GA文庫)
ノブレス・オブリージュ ~茅森楠葉の覚悟~ (GA文庫 こ 1-1)

鍛冶本亜未は、超人的な身体能力を持つ《剣士》の端くれとはいえ、平民出身の女の子。そんな彼女が、名家の子女ばかりが集うお嬢さま学校――聖宝女学院に通っているのは、ひとえに憧れの《剣士》、沙矢香さまの近くにいたいからだ。
ある朝、亜未は無頼の《剣士》が市民を襲っているところに出くわす。愛刀を抜いて飛びだしたまではよかったが、相手は手練。決死の覚悟で前に出ようとしたところに、彼女を押しとどめる声が響いた。振り向いた先には、メイド姿の《剣士》を従えた、自分と同じ制服の少女。茅森楠葉と名乗った彼女は一体何者!? そして、この出会い――なにかが起こる!?
第1回GA文庫大賞奨励賞受賞作。

剣術が生きている日本でのお嬢様学校の話。マリみてwith刀。


微妙。
女の子+剣術やきつさのないほのかに漂う百合臭など舞台は好みだったものの、主題や目的がないので何がしたかったのか良く分からなかった。
お嬢様で天才の楠葉と庶民の亜未の二つの視点で描かれているのだが、これが良くなかったのかも。どっちつかずで中途半端。楠葉視点はサブタイトルが〜茅森楠葉の覚悟〜でありながら、その覚悟に至る心情変化が読み取れない。亜未視点では八方美人&目標なしで何がしたいのか分からない。
亜未視点での庶民の目からから見たお嬢様方や亜未の目から見た楠葉は良かったので、亜未視点で一本化してくれた方が楽しめたかも。(それこそマリみて祐巳になってしまうかもしれないが(^^;
シリーズ前提で雰囲気を味わうのならいいが、単発作品としてはちょっと辛いかも。