いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「SH@PPLE―しゃっぷる― (7)」竹岡葉月(富士見ファンタジア文庫)

SH@PPLE―しゃっぷる―(7) (富士見ファンタジア文庫)
SH@PPLE―しゃっぷる―(7) (富士見ファンタジア文庫)

巡りめぐって季節は秋。読書、スポーツ、……食欲の秋! 最近元気のない一駿河さんのため、僕、淡谷雪国はせっせと総菜パンをデリバリー。そんな日々の中で、青美女学院は生徒会選挙の時期に。「会長」で無くなれば、舞ちゃんは安心して青美に帰ってこられ、入れ替わり生活は……おしまい!? 「しかし、雪国さまはよろしいのですか?」と、さゆねさんは僕に問う。僕は……それで――いいわけないじゃないか!!
この想いを伝えるラストチャンスは、選挙後のダンスパーティーだけ。舞ちゃんは何だか怪しいし、古葉さんは家に押しかけてくるし、ドタバタ続きだけど、今度こそ。……オトコ雪国、キメます!


うわああああああああああぁぁぁぁ
強烈でシビアな引きに雪国じゃなくても叫ばずにはいられない。
焦りすぎだよ、蜜。せめて二人ともいるときに・・・
蜜に限らず「焦り」がテーマのような7巻。
出来てしまった複雑な状況のせいですれ違いや悪循環を繰り返す雪国、舞姫、蜜の様子がそれはもう切ない。そんなバットエンドへの階段を着実に登っていくような展開にずっとヤキモキしっぱなし。それでも蜜の母と胡蝶の宮のファインプレーで最悪の道からは脱出して一瞬だけホッとしたのに、最後にアレとは・・・。
それにしてもバレる場面は予想外にあっさりだった。キモのシーンだからもっと衝撃的なのかと予想してたけど、一番衝撃を受ける蜜が既に追い込まれた状態だったのと、それ以降が本題だったせいかな。これをせいでさらに混乱することになる密の様子が居た堪れなくて泣ける。
佳境に入った感じだけどあとがきで最終巻とは言ってないから後2巻+短編集ってとこかな? とにかく早く続きを!