いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ラ・のべつまくなし2 ブンガクくんと腐たご星」壱月龍一(ガガガ文庫)

ラ・のべつまくなし2 (ガガガ文庫)
ラ・のべつまくなし2 (ガガガ文庫)

「金輪際アンタとは仕事しない!」純文学を志すも『かみたまっ』でラノベ作家としてデビューし、ヒットを飛ばすことになった青年・矢文 学(通称・ブンガク)。スケジュールの合間を縫って会うことになった『かみたまっ』のイラストレーター双星は、双子の高校生・星峰海、陸の合同ペンネームだった! 陸に比べプロ意識の高い海は、ブンガクが『かみたまっ』のファンの女子校生とつきあっているという話を聞き、突然の絶縁宣言!! 陸の謝罪を受けたブンガクだが、明日葉にはふたりの関係を怪しまれてしまい――。カタブツとフジョシのラブ第2幕!!

「かみたまっ」のイラストレーター、双子の海と陸が登場。


一人の子供がわがままを言いたいだけ言って終わった。なんだこれ。
双子の弟は無邪気な男の娘というナイスなキャラだったのだが、姉が高校生とは思えないただのお子様。
なんで誰も叱ってやらないの? しかもブンガクのそれは駄々こねてる子供に玩具を与えて宥めるダメ親の発想と大差ないじゃないか。これではいくら家族愛溢れる感動的なエピソードで改心されても納得できない。というか、最後に誰かガツンと言って改心するいい話風のオチを予想していたからこそ、私情で仕事をすっぽかそうとするお子様が語るプロ意識(笑)も笑えて読めていたのに。
陸には悪いけど、海はこの先また同じようなことを繰り返して干されて終わるだろうね。海本人にもだが、それ以上に周りの大人達に説教したい気分になった。(目線がおっさんでサーセン
それにブンガクと明日葉が完全に脇役だったことも不満。
明日葉の腐女子設定は意味をなくし、主人公であるはずのブンガクにはほとんど浮き沈みがない。海の罠にはまって明日葉が落ち込んだ後に立ち直るところは、ブンガクと明日葉にとって一番大事なところなのに、なんで省かれてるの?
二人のラブストーリーの続きとしても双子の成長譚としても不完全燃焼。このままではスッキリしないので続き求む。



海原雄山ネタ、しかも洗いのネタを出した後に煙草吸わせたのはツッコミ待ちですよね? だが断る