いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「りてらりっ 〜深風高校文芸部〜」鯨晴久(一迅社文庫)

りてらりっ ~深風高校文芸部~ (一迅社文庫)
りてらりっ―深風高校文芸部 (一迅社文庫)

「きゃああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! や、やめてぇ〜〜〜〜〜!」
小説家を目指す"文学少女"藤枝沙織が、憧れの「文芸部」へよ足を踏み入れようとしたそのとき――
部室の中から轟く悲鳴!?
そんな衝撃の出会いを皮切りに、待ち受けるのは、ひとくせもふたくせもありそうな部員たち……
繰り広げられるのはぬるい「ヲタ会話」!?
果たして沙織が望む「創作空間」はそこにあるのか? それともオタク部員に染め上げられてしまうのか!?
まったり系「文芸部」の物語、はじまりです!

文芸部の女の子4人が室内で駄弁るのがメインの話。
ガールズトークはガールズトークでも、男の子が妄想する綺麗なガールズトークのオタク版といった感じで、小説を書くということを主軸にした話が多いのが特徴。


女の子達がワイワイやってるのをはたから見るのはやっぱり楽しいね。ただちょっと薄味かな。
オタク知識もないけど偏見もない沙織視点のため濃すぎて引かれることはなさそうだけど、逆にあっさりしすぎてしまった印象。
でも、この沙織本人は意外と濃いキャラで後半に楽しませてくれる。
初めは新入部員かつ唯一の非オタで3人の話についていけないことが多いが、慣れてきて会話に参加すると柔らかな物腰でSっ気たっぷりの発言が飛び出す。しかも無自覚なのがまたいい。
そんな沙織の隠れSや部長の百合成分などもあり、ネタ的には物足りない面を感じつつもそこそこ楽しめた。