いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ゴミ箱から失礼いたします2」岩波零(MF文庫J)

ゴミ箱から失礼いたします 2 (MF文庫J)
ゴミ箱から失礼したします 2 (MF文庫J)

僕の名前は小山萌太。ごく普通の高校二年生だった。ゴミ箱の中に入っていないとゴミ箱になってしまうという「妖怪ゴミ箱男」になってしまうまでは。でも、そんな状況も仲間たちと乗り越え、僕は人間に戻ることができた。ごく当たり前の生活ができるってすばらしい、そう思っていたけれど――ある朝起きたら身体がゴミ箱になってる!! 解決したと思っていたのにいったいどうして!? とあわてていたら、生徒会長である赤星沙紀さんから連絡がきた。僕がまた妖怪になった原因を知っているようだが――。第5回新人賞<優秀賞>受賞の学園コメディ、ゴミ箱から飛躍の第2弾!


萌える太モテすぎだろうJK
ツンデレ化した氷柱と一気に積極的になった彩音に加え、1巻ではメインキャラだった美月を差し置いて姉の沙紀(生徒会長)が参戦と2巻にして早くも思い切ったラブ寄せ。1巻はあんなにラブ薄めだったのに、さすがはMF文庫Jと言うべきか。
なにはともあれ頭のネジが何本か抜けていそうな残念なやり取りや微妙に噛み合わない会話など、ほんわかなのにシュールという独特な世界観はそのままにラブ大幅増量で楽しい楽しい。
中でも沙紀さんがお気に入り。切れ者だと思われていた会長がまさかこんなダメな人でこれほどの萌えキャラだったとは。とにかく無防備。精神的にも物理的にもw この作品らしいズレ方はもちろん、1巻の時点では想像もできなかった警戒心のない子供みたいな仕草が可愛くてしょうがない。
次もあるようなので、ラブ寄せなのに何故か影が薄くなっていた不憫な美月の参戦に期待したい。ただし、既に萌太がゴミ箱に入っている必然性がなくなっているのが少し気になる。