いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「大正野球娘。4」神楽坂淳(トクマ・ノベルズEdge)

大正野球娘。 4 (トクマ・ノベルズ Edge)
大正野球娘。 4 (トクマ・ノベルズ Edge)

男子との野球の試合、紅葉たちとの屋台勝負を経て、いっそう団結力を増した桜花会。次なる勝負は紅葉率いるアーミナ女学校と野球の試合だ。初詣で集まった桜花会の九人は勝利を祈った。そんな年明け早々、離れて暮らす父親から来た、一通の手紙が静を悩ませていた。巴か静どちらでもいいから、ある呉服屋の後妻に入れ、という内容だったのだ。静は、その手紙を巴に見せることなく「自分がまいります」という手紙をしたためた……。巴は静の様子がおかしいことに気づき、その手紙を見つけた。しかし子供の自分には何ができるのだろうと思い悩み、雪と乃枝に相談をしたら思わぬ展開に!?


決戦前の特訓&しがらみ編
今回の問題は1巻以来ひさしぶりに“大正”を強く感じた。それと同時に現代人の感覚だと、子供よりも女のということの立場の弱さが心苦しい。
でもそんな中で、みんなが巴と静のためにそれぞれ自分が出来ることを頑張っている姿と、巴と静がそれを信頼いる姿に心温まる。中でも今までは一歩引いていた静が小梅に歩み寄っている様子と、数合わせ的なキャラだった胡蝶と鏡子にもちゃんとスポットが当たっているところに、桜花会の団結が感じられて良かった。
あと、相変わらず野球よりも力が入っている気がするのが料理。どれもこれも美味しそうで、深夜読むにはちょっと苦しいw あー、すず川行ってみたいなあ。
肝心の野球(練習含む)をやっているシーンが非常に少ないのが物足りないが、それは次に期待ということで。


次が最終巻。
桜花会と相手投手の桜が望む“正々堂々”への道はかなり険しいけど、是非とも野球は真向勝負でやってほしいなあ。