いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「魔法科高校の劣等生 (1) 入学編〈上〉」佐島勤(電撃文庫)

魔法科高校の劣等生〈1〉入学編(上) (電撃文庫)
魔法科高校の劣等生 1 入学編 上 (電撃文庫 さ 14-1)

魔法
それが伝説や御伽噺の産物ではなく、現実の技術となって一世紀が経とうとしていた。
そして春。今年も新入生の季節が訪れた。
国立魔法大学付属第一高校――通称『魔法科高校』は成績が優秀な『一科生』と、その一科生の補欠『二科生』で構成され、彼らはそれぞれ『花冠(ウィード)』『雑草(ブルーム)』と呼ばれていた。そんな魔法科高校に、一組の血の繋がった兄妹が入学した。
兄は、ある欠陥を抱える劣等生(ウィード)。
妹は、全てが完全無欠な優等生(ブルーム)。
どこか達観したような面持ちを見せる劣等生の兄と、彼に肉親以上の想いを抱える優等生の妹。二人がこのエリート校の門をくぐったときから、平穏だった学びの園で、波乱の日々が幕開いた。
累計3000万PVオーバー、話題のWEB小説が電撃文庫に登場!


予備知識ゼロだったので、タイトルとあらすじから能力の劣る兄が使える力と頭脳戦で伸し上がる話を想像していたら、全然劣等生じゃなかったのでちょっとビックリ。
最強主人公のオレツエー小説ではないですか。主人公無双大好きだから予想外でも何の問題もないけど。


超長編の第1巻ということで、キャラクター紹介や舞台説明の割合が多いが、それでも今後楽しくなりそうな要素は盛り沢山。
一癖も二癖もありそうな生徒会メンバーや、それぞれに何か隠しているE組のクラスメイトなどの個性的なキャラクターたちに、早くも多様性を見せ始めている人間関係。そこに兄妹の出生や過去、後八ある他の魔法学校、魔法と社会の話なども絡んできそうだし、最強主人公でも逆境はいくらでも用意されていそうでワクワク感がハンパない。
ただ、魔法の概念や使われている単語が独特なので、専門用語に慣れるのにちょっと苦労しそうかな。(個人的には、仕事の関係上CADと言われるとcomputer aided designの方しか出てこないので、頭の切り替えが大変)
でも、話が進めば進むほど、設定に慣れれば慣れるほど面白くなるのは間違いなさそう。続きに期待。過去ログを探したり野暮なことはしないで文庫で出るのを待ちますよ。



最初の挿絵の達也の横顔が京介そっくりだと思ったら、イラストが俺妹の総作画監督の人だった。納得。