いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「フルメタル・パニック! マジで危ない九死に一生?」賀東招二(富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! マジで危ない九死に一生? (ファンタジア文庫)
フルメタル・パニック!  マジで危ない九死に一生?

千鳥かなめたちが会場に着いたとき、そこにいたのは見渡す限りのボン太くんだった! ボン太くん(強化服ver)を開発した相良宗介もそこに招待されており、その数――およそ300体!!
様々なボン太くんたちとふもふもと触れ合っていたのも束の間、3万人の暴徒が「ヒャッハー!」と叫びながら釘バットや鉄パイプを振り回し、会場を制圧しようと迫ってきた!?
30000人VS300体(ボン太くん)の壮絶な戦いが始まる――!!(『つぶらテルモピュライ』より)
傑作短編4本のほか、メリダ島での決選後のテッサの行方を描く待望の特別描き下ろしを加えた極上の短編集がここに推参!!


このノリ懐かしい。
既読の前二つの話が7年半ぶりという懐かしさもあるけど、いつものように喧嘩して最後に仲直りしたり、時々しんみり人情ものになったりする、短編集ってこんな風だったなあと思いながら読んだ。
あとがきによると『サイドアームズ』は出る可能性あり? アナザーの今後とともに期待。



与太者のルール(前)(後)
内容:宗介vsサバゲー同好会を作りたい同志の皆さん

宗介の無意識に女性を惹きつけるヒーロー体質と、かなめの昭和テイストな根性論。短編の集大成のような話だなと。ネタも宗介得意分野だし。
でも、初期の頃にサバゲーネタなんてやってたら、会場は荒野になってただろうなあ。宗介も成長したもんだw



ご近所サーベイヤー
内容:かなめのマンションで盗難事件発生

事件の顛末はおまけで、一人の淋しさが沁みる話。
フルメタは味のある中年キャラが魅力の一つだと再認識。



つぶらテルモピュライ
内容:ボン太くんズvs過激なインディーズバンドファン

今明かされるボン太くん誕生秘話、、、は別にいいとして、ボン太くんオンリーイベントだと!?
参加したい! ふもふもしたい!w
その後の抗争はいつも通りな感じで。しかし、アニメ版の『仁義なきファンシー』もかなりシュールな映像が流れてたけど、あれ以上のものが行われていたのか・・・すっごく映像で見たい。



テッサの墓参り
内容:バニの墓参りに行くテッサ

テッサとアルという組み合わせが、初めてのはずなのに妙にしっくりきていて、その会話が微笑ましかったり切なかったり。
人間の宗介よりAIのアルの方が融通が利いてるよなぁ。これは苦笑いするところなのか、アルの成長に驚くところなのか、どちらにしろなんだか微笑ましい。
そして2度の片思いを語るテッサの背中を見ていると、テッサの幸せを願わずにはいられない、そんな後日談だった。
ちょっとだけだけど他のメンバーのその後も知れて二度美味しい。弱ったマオ姐さんいいわー。