いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「フルメタル・パニック! アナザー1」大黒尚人(富士見ファンタジア文庫)

フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫)
フルメタル・パニック! アナザー1 (富士見ファンタジア文庫 か 3-4-1)

あの戦いから十数年……。
市之瀬達哉は都立陣代高校に通う、機械いじりが大好きな普通の高校生。無難な人生を楽しんでいた達哉だったが、ある日暴走した正体不明のASに突如襲われてしまう。殺される! そう思った瞬間、目の前に現れたのは、謎の美少女アデリーナだった。
しかし、大怪我を負っていた彼女は、善戦虚しく倒れてしまう。達哉はアデリーナと妹を守るため、触れたこともないASに乗り込むことに。その決断が、彼の運命を大きく変質させていく――。
SFアクションの金字塔「フルメタル・パニック!」の新たなストーリーが、ついに作戦開始!


クララたんをペロペロしたいお(^ω^)
あ、そういう話じゃない。そりゃ失礼。てかホントにしたら殺されそうw



フルメタ本編終了時から十数年後、ASが世界に少し普及した時代の物語。建設現場で人型重機が動いているとパトレイバーを思い出すのは私だけじゃないはず。
まずは、危惧していたほど違和感や蛇足感はなくて一安心。
軍隊式訓練はまんまだし(ちょっと悪ふざけを入れる面も含めて)、ASでの戦闘も主人公が育ってないので軽めの内容ながら緊張感や高揚感は十分にある。それに何やら根が深そうな事件の匂いも。
でも、ちょっとキャラクターが弱いか。メインのキャラ達がどこかで見たことあるような感じで垢抜けない。これは回を重ねて人となりがもっと掘り下げられていくのを待たないとダメか。
脇役には個性派がいるのだけど、こっちはアピール不足。バクスターとか折角いいおっさんキャラなんだから、もっと押し出してくれればいいのに。
唯一の別格はクララ。まあ、マオとクルツ良いとこ取りなら濃いキャラになって当然か。
そんなわけで、物足りない点も多いので今のところの評価は「悪くなかった」というのが率直な感想。
面白くなってくれるためにも、達哉の活躍とリーナとの関係の変化に期待。