いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「昼も夜も、両手に悪女」鳥村居子(ガガガ文庫)

昼も夜も、両手に悪女 (ガガガ文庫)
昼も夜も、両手に悪女 (ガガガ文庫)

「あなたみたいな下衆とつきあうなんてお断りよ! 汚らわしい!」ある日突然、見覚えのない女の子・月夜から、こっぴどくふられてしまった僕。どうやら僕は先週、彼女にラブレターを出したらしい。でも、僕には先週一週間の記憶がなくて……。さらに学校ではみんなの憧れ、生徒会長の日向さんの「初めて」を奪ったことになっていて!? 雨の日にはずぶ濡れで、晴れの日に傘を差す「魔女」月夜と、とっても積極的で小悪魔な「才色兼備」の日向さん。記憶を操作する「呪いの仮面」を巡って、二人の美少女と僕の奇妙な三角関係が始まった!


ストレスの溜まる作品だった。



ある一要素以外は悪くなかった。
失った一週間の記憶を追う謎の多い展開でただのイチャイチャラブコメにはなっていなかったし、電波でツンツンな月夜と才色兼備で裏の顔が残念な日向のダブルヒロインも個性が強くてよかった。
なのに、なんでこんな主人公にしたのだろうか。
朴念仁はラブコメ主人公の基本装備だとしても、やる気なし、決断力なし、困ればすぐ黙る。こんな主体性のない奴がただただ流される姿を見せられても全く面白くない。イライラするだけ。
それでも最後ぐらいはと期待したのに、なにか決意したと思ったらやっていることはやっぱりヘタレかつ変態、エピローグの台詞までヘタレと、どこまで行っても最低。主人公の良いところが全く見つからないので、最後に二人に好かれることになるラストは超展開としか思えないというおまけ付き。
結局、イライラが晴れることはなかった。