いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「答えが運ばれてくるまでに 〜A Book without Answers〜」時雨沢恵一(メディアワークス文庫)

答えが運ばれてくるまでに―A Book without Answers (メディアワークス文庫)
答えが運ばれてくるまでに―A Book without Answers (メディアワークス文庫)

どんなに考えても、今は答えが出ないことがある。時間が経たないと、未来にならないと、分からない答えがある。それまでに――答えが運ばれてくるまでに、僕達は、何を考えるだろう?
ドキリとする、ウルッとする、元気になる、胸が痛む、納得する、空を見上げたくなる、そんな“心が動く掌編”20篇を収録。シリーズ累計750万部の「キノの旅」コンビが贈るオールカラー絵本第3弾。答えがいつかあなたに運ばれてきますように。

大人の絵本、第3弾



人生について考えさせられる20の掌編。
今回一番訴えたかったのは物事のとらえ方についてではなかろうか。
一度立ち止まってみること、一歩引いてみること、視点や見方を変えることの大切さをキノの旅の作者らしい表現で綴られている。その象徴的な話「みえるものとみたいもの」が最も印象に残った。
他には強烈なわびしさを感じる「やくめ」、幸せな気分になれる「なまえ」が印象に残った。後半は長めでキノ風味な作品も。
日々に追われて周りが見えなくなっている時に読んでもらいたい作品。