いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「明智少年のこじつけ (1)」道端さっと(ファミ通文庫)

明智少年のこじつけ1 (ファミ通文庫)
明智少年のこじつけ1 (ファミ通文庫)

幼なじみの明智京太郎は、今日もお決まりの台詞を言い放つ――「小林くん。キミがこの事件の犯人だ!」ってオレを犯人扱いすんのはもうやめろ! おまけに文美は「すごいわ、名推理!」なんて合いの手打つし、二重ちゃんに至っては「兄さんをイジめないで」と叫びながらドロップキックを繰りだす始末。なぜだ被害者はオレなのに……。とにかく京太郎、お前はまず証拠をもってこい! 第13回えんため大賞優秀賞、その場しのぎのNEO的本格派学園ミステリー!!


これ、どこで笑えばいいの? 何を楽しめばいいの?


以下酷評


決してミステリではないし、コメディっぽいが笑うところがない。
ダメな教師が明智に事件を持ってくる→明智が小林を犯人に推理をでっち上げる→小林が怒る→明智さらに強引でバカな推論を展開→最後は小林がキレて明智を殴って終わり、の繰り返し。そこに明智の妹・二重と幼馴染みの文美が茶々を入れるというのが基本構造。
要するに、4人の幼馴染みたちがきゃっきゃと騒いでいるだけ。そんな行き過ぎたじゃれ合いを傍から見ている他人(読者)はどんな反応をすればいいんだろう。一章はキャラ紹介として読めたが、それが二章三章と続くとこいつら何してるんだろう?となって疎外感を感じるだけ。
最後は青春っぽくなったが、それまでが幼馴染みのじゃれ合いにしか見えていないので茶番としか感じない。
キャラもストーリーも世界観も何一つ良いところが見出せなかった。どこがよくて優秀賞だったのか理解不能