いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「おおコウスケよ、えらべないとはなさけない!2」竹岡葉月(富士見ファンタジア文庫)

おおコウスケよ、えらべないとはなさけない! 2 (富士見ファンタジア文庫)
おおコウスケよ、えらべないとはなさけない! 2 (富士見ファンタジア文庫)

「勝った方が、津賀昴介を自分のものにできる」
6月、体育祭の季節。殿村クララが、2年前に消えた親友・天野井螢とそっくりな宮沢彗に、正々堂々と申し込んだのはそんんあトンデモナイ勝負だった!
勝手にネタにされて黙っていられない昴介だったけれど、この修羅場が予想もできない斜め上方向に発展!? そして昴介は、彗と螢をめぐる“たったひとつの真実”にたどり着く……。
「……あまのい? 天野井、なのか?」
“究極の選択”ラブコメ。津賀昴介が選び取るのは、天野井螢(レンアイアンチ)と宮沢彗(ウソツキメテオ)、はたしてどっちだっっ??


あら、2巻で完結か。5巻くらいは続くのかと思ってたのに。
完結編となる2巻もやっぱり重かった。
昴介と彗の関係だけでなく、中学からの仲間・殿村にまで天野井螢の存在が影を落とす。螢を含めて誰も悪くないのに、お互いにお互いを傷つけ合う状況が読んでいて辛い。体育祭の先輩たちなどちょくちょくギャグ要素挟んできたりと地の文が軽い分、シリアスになった時の落差が激しいのは良かったの悪かったのか。
そして明かされる彗と螢の関係。
予想外に現実的な事情だったけど、素直に良かったと言える結末だった。一人の女の子を一途に待ち続け、どこまでも誠実だった昴介だからこそ納得で最高のハッピーエンド。
そんな螢一筋の昴介なのに何故このタイトルなんだろうと1巻からずっと疑問だったのだけど、エピローグでようやく判明。これは情けなくはない
不器用だけど一途な少年と、恋に極端に臆病な少女の初恋の物語。意外と短くて後半は急だったのはちょtっと残念だけど、綺麗で素敵なお話でした。