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「魔法科高校の劣等生 (7) 横浜騒乱編 〈下〉」佐島勤(電撃文庫)

魔法科高校の劣等生(7) 横浜騒乱編<下> (電撃文庫)
魔法科高校の劣等生(7) 横浜騒乱編<下> (電撃文庫)

横浜で催される『全国高校生魔法学論文コンペティション』。この魔法科高校生徒達の晴れ舞台に、突如謎の武装集団が侵入した。彼らの正体は、『大陸』からやってきた大亜連合軍の魔法師とその機動兵器群。目的のためには市民殺害も厭わない武装軍によって大混乱に陥る中、司波達也は生徒会メンバーと共に次の行動を模索する。
同時刻。コンペ会場に、最新鋭魔法技術武装集団、国防陸軍第一〇一旅団独立魔装大隊が現れる。驚く真由美や克人を尻目に、劣等生・達也は大隊より、戦場の最前線へと向かうよう『上官からの命令』を受ける。訝しむ魔法科生徒達の中、
「お兄様。ご存分に」
「征ってくる」
深雪との『儀式』を終えた達也は、ついに、恐るべき“禁断の力”を解放する。


上巻の終わり方から横浜国際会議場を舞台にした対テロの戦闘かと予想していたら、横浜を舞台にした戦争だった。
でも、驚いたのはそこじゃない。同じ高校生から軍へと相手の格が一気に上がっても一高生優位は変わらず、無双状態が続いたこと。
敵はほとんど一方的にやられているところだけ、警察や国防陸軍など大人たちの様子も極々一部しか描写されないので、一高生の戦力が目立つ書き方になっていて、深雪や三年生は言わずもがな、最強の武器を手に取ったエリカや特訓を受けたレオなど一年二科生も暴れまくりで必殺技のオンパレードを見ているよう。俺TUEEE小説ならではの爽快感が十二分に発揮されている。
しかし、本命・達也はそんなもんじゃなかった。
最初の方にちょっと活躍しただけで後はほとんど戦闘なしだから最後の締めに出てくるのは分かっていたけど、これほどとは。予想の遥か上。九校戦編で風間が言った「戦略誘導ミサイル」の意味を正しく理解した。……こわっ
物語のスケールが一気に膨れ上がって続きはどうなる?と思ったら、次は過去編かい。