いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ファウストなう」飛山裕一(このライトノベルがすごい!文庫)

ファウストなう (このライトノベルがすごい! 文庫)
ファウストなう (このライトノベルがすごい! 文庫)

――これは、デブが金網に挟まる物語だ。高校入学以来、すっかり無気力になった平原不破人の前に現れた美少女・かがり。自らを悪魔と称する彼女は、人生に満足してもらうため、不破人の望みを叶えようという。焚き火、力士、悪魔の革新、合コン、女体化、そして親友の命の危機。人と悪魔が化かし合う、そう、これは、デブが金網に挟まる物語――。あの歴史的名作を下敷きに贈る、第3回『このライトノベルがすごい!』大賞・優秀賞受賞作。


これは天然なのかわざとなのか。
自分がブログでけったいな日本語を使っているので他人のこと言えた義理じゃないんだが、日本語が変。
文脈が乱れているというレベルでなく文章に繋がりがない。会話も所々成り立ってない。鍵カッコ内で前と後ろが繋がってないってどういうことなの? 自分が読み飛ばしたかと思って戻ること十数回、40ページ過ぎで一度挫折した。
最後まで読んで一部記憶喪失な主人公の状態を表す仕掛けかとも思ったが、盛り上がるところでも発生していたりするから天然なんだろうなあ……。
それでも後半、ある目的が見つかって主人公にやる気が出るとは物語に勢いと流れが出る。
中学時代の仲間の為に必死になる姿はまさに青春。悪魔の力を借りた女体化シーンは面白かったし、意表をついた冒頭の“金網”登場シーンにもセンスを感じる。でもやっぱり文章は飛ぶ(^^;
後半を評価されての優秀賞だと思うのだけど、そこに到達するまでが苦行すぎる。流石にこれを人に薦めるのは無理。