真帆のお父さんの計らいで、小さいながらも初めての大会に参加する慧心女バスの五人。気合い十分の彼女たちの前に立ちはだかるのは、五年生と昴の誕生日!?
「手作りのものって……何があるかな？」
「紗季、ご指導よろしくお願いします！」
「まずリボンを自分の身体に巻いて──」
「すばるん。プレゼントは、あ・た・し」
「おー？ それ、ひながやりたいかも？」
感謝を込めた誕生日会を過ぎれば、あとは一気に初大会へ向けて試合モード全開！ バスケ部存続＋お手伝いをかけた五年生との再戦に、五人の想いと友情が炸裂っ!? そして試合後に待っているものとは――。
悩み多き少女たちに翻弄されまくりな、さわやかローリング・スポコメディ11！
高一で誕生日パーティー、しかも小学生に祝われるという思わず全身を掻きむしりたくイベントを平気でこなす昴を一瞬だけ尊敬しかかったが……。
“ノー小学生、ノーライフ”に始まり“子供たちの宿り木になりたいんだ”や“全身全霊を小学生に捧げていこう”を経て“うどんは、小学生に限る”まで来ると……ごめん、ちょっと笑えない。本気で気持ち悪い。最後のは最早意味不明だし。それらの名？言以外も昴視点の地の文が犯罪臭しかしなくてネタだと分かっていてもドン引き。
そんな嫌な気分を吹き飛ばしてくれたのが後半のバスケ大会。
やっぱりバスケをやってこそだね。スポ根モードになると急に熱くなるから困る。
大会の方は彼女たちの成長を、強くなった慧心女子バスケ部を見せつける内容。個や戦術の成長も当然あるが、リードされても動じない精神力と自信が身についていることに目を見張る。
エピローグの強敵フラグと共についについに公式戦出場が可能になった慧心。彼女たちの本気の試合が早く読みたい。
