いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。5」左京潤(富士見ファンタジア文庫)

勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。5 (富士見ファンタジア文庫)
勇者になれなかった俺はしぶしぶ就職を決意しました。5 (富士見ファンタジア文庫)

勇者試験直前に魔王が倒されてしまい、勇者になれなかった少年ラウル、父親である魔王が倒されて居場所が無くなった魔王の娘フィノ、そしてラウルの勇者予備校時代のライバル・アイリの三人は、王都にあるマジックショップ・レオンで一緒に働いていた。そんなとき、突然お店にやってきたライバル店アマダの新店長。新店長就任の挨拶かと思いきや……
「率直に言おう。フィノ嬢……君に結婚を申し込みたい」
「えっ……?」「なっ……!」
フィノの身柄を賭けて、レオンとアマダが全面対決?
勇者と魔王の卵が織りなすハイテンション労働コメディ!!


悪くはないんだけど、、、なんだかなあ。
フィノの可愛さとちゃんとヒーローが活躍する展開はいつも通り良かったのだけど、メイド喫茶に持っていく展開が強引だったり、苦労の原因がただの嫌がらせで達成感半減だったりとイマイチのりきれない
水着回もそうだったけどイベント事をやると途端に個性が薄くなる気がする。ファンタジーとは思えない世知辛さとか地味さとかが特長なのに、なんで他と同じようなことしようとするかな。らしいところと言うとセアラさんの販売戦術くらいか。
もう一つの問題はマンネリ化。フェノが失敗しながら一つ一つ成長していくスタンスは悪くないと思うのだけど、これといった目標がないので、毎回同じことを繰り返しているだけになってきた。
そんなわけで極めて薄味の5巻だった。前回は妹という変化があったから良かったが、1巻2巻と同じパターンではそろそろ厳しい。もうゴールになる目標が見えてもいい頃。