いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「塔京ソウルウィザーズ」愛染猫太郎(電撃文庫)

塔京ソウルウィザーズ (電撃文庫)
塔京ソウルウィザーズ (電撃文庫)

鉄の箒にまたがった魔女が、夜空を滑走する。ここは≪塔京≫。
ソウル・ウィザーズが集いし魔法の都。自分の魂(ソウル)を改造し、死者のソウルを消費し『奇跡』を起こす者達をソウル・ウィザードという。
 時計塔学園・双児宮に所属するウィザード・黒乃一将は、『自由騎士』として、自身の守護霊である不死の魔犬ブリュンヒルデと共に≪児雷也≫討伐クエストの任務に就く。
 動物霊召喚専門(ペットセメタリー)の異名を持つ一将は奇策により≪児雷也≫に勝利。焼け残ったアジトから、金髪の少女の姿をしたデバイス≪ソフィア=04≫を発見する。それは、一将に幸運と凶運をもたらし……。


近未来の東京を舞台に魔法使いが活躍するアクションもの。学園要素もあるよ。
という説明で分かるように色々な要素を詰め込んだ作品。その割には綺麗にまとまっていて完成度は高い。
……とは思うんだけど、少々凝りすぎた感が。
世界観が練られてるのはよく分かる。でも、そのおかげで主に前半が説明ばかりでストーリーが全く頭に入ってこない。独自の単語もかなりの数が考えられている。でも。それを乱発されると相対的に情景描写が少なくなって戦闘シーンのイメージがし難くなる。なので強者を紙一重で倒すシチュエーションでもやってることがよく分からないので熱くなりきれない。
獣耳Wヒロインとか主人公の性格とかキャラクター面では結構好みだったんだけど、イマイチノリきれなかった
新人賞4作品の中では一番ライトノベルらしいライトノベル。売れ線で出来も良いとは思うんだけど、憶えることが多すぎる作品はおぢさんにはちょいと厳しいのですよ。



337ページの挿絵が219ページのあからさまなコピペな件。手抜きするにしてももう少し工夫を。