いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ゴールデンタイム6 この世のほかの思い出に」竹宮ゆゆこ(電撃文庫)

ゴールデンタイム (6) この世のほかの思い出に (電撃文庫)
ゴールデンタイム (6) この世のほかの思い出に (電撃文庫)

海へのプチ旅行の帰り道、事故を起してしまった香子はショックのあまり――引きこもりになった。
電話もメールも通じない状況にしびれを切らした万里は、加賀家へ乗り込むことを決意。高級住宅地にある自宅へ電撃訪問を試みるが――。
そして残り少ない夏休み、おまけんで花火大会を見にいく会が催される。女子たちの艶やかな浴衣姿にほっこりしつつ、万里は自らの過去としっかりと向き合うべく、地元で行われるクラス同窓会への参加を決める。
竹宮ゆゆこ駒都えーじが贈る青春ラブコメ、第6弾!


ちwwwちwww
香子父登場。香子の話を聞く限り厳格な父像しか浮かばなかっただが、こんなお茶目な人だったとは。
いや、これはお茶目の一言で済ましていい性格か?
一週間以上も引きこもっている娘の部屋に何事もなくその彼氏を招き入れ、その二人の喧嘩を市原悦子スタイルで覗く父。しかもその目的がラーメン。マルちゃん正麺は確かに旨い。旨い……が、父空気読めや。
ああそうか。この父にしてこの娘ありか。これは香子母の人柄も気になるな。さらっと出てきた母=脳神経外科医という情報が今後、記憶喪失な万里に影響あるのかどうかも気になるところ。
何はともあれ、オープニングから流れていたお通夜のような空気を全て振り払ってくれた香子父に敬礼!
これで一先ずはお得意のコメディ路線かと思ったのも束の間、後半またしんみりムードなのよね。
実家での同窓会ということで表面上は昔の仲間とバカやってる図なんだが、記憶のない万里の苦しさはもちろん、隣にいるリンダの所作が切ない。
時々笑ってないところやちょっとした独白が重いです。リンダさん。胸の内では泣いている様にしか読み取れないのは、断然リンダ派の自分の色眼鏡なんだろうか。
さらに終わりも不穏でモヤモヤする。次は香子じゃなくて万里が引きこもるパターンか?