いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「アニソンの神様 score.02」大泉貴(このライトノベルがすごい!文庫)

アニソンの神様 score.02 (このライトノベルがすごい! 文庫)
アニソンの神様 score.02 (このライトノベルがすごい! 文庫)

「“レーゲン・ボーゲン”、セカンドステージ始動です!」
エヴァたちの次の目標は、高校生バンドを対象とした合同ライブ。初めてのライブイベントに浮足立つ中、ドラム担当の京子は浮かない顔をしていた。その原因は彼女の中学時代のバンド仲間・神崎椎菜との苦い過去にあった。第1回『このラノ』大賞受賞作家の青春バンドストーリー第2弾。
UVERworld」や「FLOW」、「B'z」の楽曲も登場! 心にしみるアニソンを届けます!


2巻はバンド分裂の危機という定番のテーマ。アニソンのテーマがタイアップだったこともあり、アニソン成分が控えめになって、さらにバンド青春ストーリーの色が濃くなった。
また、1巻はドイツ人留学生のエヴァが周りをみんなをグイグイ引っ張っていく話だったが、話の中心が京子になったことっで、エヴァを客観的に見る機会にもなっている。
そんなわけで、キャラの掘り下げ第一弾は隠れアニオタドラマーの京子だったのだけど、これが共感できることが多いこと多いこと。
特に対エヴァ。彼女の様な太陽みたいな子は頼もしい反面、自分に後ろめたいことがあると自分の醜さが露呈されていく気分になるよなあ。わかるわかる。それでも突進してくるかのように
そして、雨降って地固まった後のライブシーンの盛り上がりが素晴らしい。
最後の曲が卑怯?(あとがき参照) いやいや、それよりライブの入りの方が卑怯だ。お人形さんのような容姿からのあの第一声。普通に吹くわw 引き込み力もハンパない。
奇をてらわない王道青春ストーリーと、アニソンパワーで想像しやすくノリやすいライブシーンで、今回も面白かった。やっぱりバンドものでも、アニソンのおかげでラノベ読者層との親和性が高くなってるのが良いんだろうな。
次は琴音でボカロメインの話か。初期の頃の作品しか知らないけどついていけるだろうか。チャラ男小松の意外な素顔と想いの行方も気になるところ。