隕鉄を集める旅に出るセシリー、ルーク、リサ。道中はさながら新婚旅行のような雰囲気だ。途中、流星群が観測されたという噂のある軍国に立ち寄り、シャーロットが流星の引き上げられた港まで案内してくれることになるのだが、出発前に現れたのはシャーロットに扮した軍国の少女王ゼノビアで……。一方、件の港には、新大陸からの女使者が交易を求めて、海賊たちが荒ぶる海域を越えて来港していた。港の男と渡り合う剛胆な彼女の正体は――!? アリア・リサ再会までの300年を駆け抜ける、疾風怒濤の番外編、つかまつる!!
一冊まるごとエピローグな最終巻。今度こそ最終巻。
番外編１「新世界からの女」
内容：隕鉄回収の旅――新婚旅行
いちゃいちゃこれだけかい！ 小学生か！
折角リサがあれだけお膳立てしてくれてるというのに、まったくこの二人は。
まあ、セシリーが幸せそうだからいい……のか？ よくこれで出産までいけたなあ（苦笑
お義母様は男勝り、押しの強さ、男女の関係以外はルークよりもセシリーに似てた。父と息子で似たような人を好きになるのにもまた「血」を感じた。
番外編２「すれ違う彼ら」
内容：ヒルダたちによる群衆列国視察――脇役たちのその後
自由奔放な部下たち（即席）に振り回されるヒルダ隊長の苦悩。これまでセシリーにあれこれ言ってたけどヒルダもクソ真面目だよね。
しかし、何故ここでホレーショーとノア？ ホレーショーも好きなおっさんキャラだけど、味方のおっさんたちは？ と思ったら次の話だった。
番外編３「聖剣の刀鍛冶」
内容：アリア救出までの永い道のり――もう一人の聖剣の刀鍛冶
聖剣アリアを託されたリサが主役。涙なくしては読めない「聖剣の刀鍛冶」ラストエピソード。
悲しいが前からわかっていた「ルークの死」を超えたら、後は淡々と「その後」を語っていく話かと思いきや、それは全て長い年月を生きる悪魔・リサが見てきたこと。残されていくものの寂しさがどんどんと積もっていく話だった。
常に送る側という立場と人間には想像できない長い長い年月とが、リサの心を摩耗させていくので、話が進めば進むほど切なくなっていく。彼女が一度半狂乱になった時は……もうね。。。
その全てが報われたかどうかは分からないけど、大仕事を終えて古い仲間と再会できた上にサプライズまであったラストは、間違いなく笑顔で迎えられるものだった。
リサさん、お疲れ様。そしてお幸せに！
