いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「百錬の覇王と聖約の戦乙女2」鷹山誠一 (HJ文庫)

百錬の覇王と聖約の戦乙女2 (HJ文庫)
百錬の覇王と聖約の戦乙女2 (HJ文庫)

《蹄》の宗主ユングヴィを打ち破ったことで大陸中に衝撃を与えた勇斗。リネーアから結婚の申し込みをされるが、現代に残してきた美月を想い困惑を隠せない。そんな折、《雷》の若き宗主"虎心王"ステインソールが祝勝式典に突如現れ、勇斗と一触即発の状況に。再び戦の気配が迫る中、弟国《爪》の双子の姫君まで妻にしてくれと押しかけてきて……!?

異世界に召喚された主人公が現代の知識を生かして戦乱の世を生き抜くファンタジー戦記第二弾。



二巻は一巻よりも断然面白かった。
まず主人公・勇斗の卑屈さが影を潜めて非常に読みやすくなった。良き哉良き哉。
それにファンタジー戦記としても他とは違うところを見せてくれる。
優秀すぎる個が軍を撃破する話は数あれど、その一騎当千を軍で打ち破る、今のライトノベルの流行り・俺TUEEE主人公の真逆を行く珍しい展開。そしてなにより面白い。
こちらの将がことごとく撤退を余儀なくされる敵将の強さに手に汗握り、仕掛けた策に感嘆する。策そのものには奇抜さはないけど手順が美しい。
もう一つ忘れちゃいけないのが、ヒロインとサービスシーンの増量。なかなかの肌色率でございました。
二巻にしてすでに現地妻6名+現代妻1名というハーレム状態には恐れ入る(表現方法に若干の間違いがあるような気もするが気にしない方向で)。風呂でも寝床でも手を出さない精神力にはもっと恐れ入るw
……でもやっぱり好みのタイプのヒロインがいないんだよなあ。
それよりも新キャラ・スカーヴィズさん(成人男性)が良かった。悪役・汚れ役を買って出て前途ある若者に気持ちよく仕事をさせる。そして戦うとめっぽう強い。理想のおっさんキャラだ。
1巻で切ることも考えたけど。手を出して良かった。次のメインは鍛冶屋のあの子?