いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「カンピオーネ! XVI 英雄たちの鼓動」丈月城(スーパーダッシュ文庫)

カンピオーネ! 16 英雄たちの鼓動 (カンピオーネ! シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
カンピオーネ! 16 英雄たちの鼓動 (カンピオーネ! シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫 た 9-16)

魔王、囚われの身に!? 平和なクラスで起きた珍事件「囚われのカンピオーネ」、エリカと護堂のある夜の出来事「ローマの休日・深夜版」等短編を一挙収録! さらに古代ガリアから帰還した護堂たちが再び相見えるのは、かつて倒したはずの宿敵たちで…!? 封印されし「最後の王」をめぐる最終決戦の鼓動が、今聞こえはじめる……!!


久々の短編集。
前巻で開き直った護堂の後の振る舞いが楽しみだったのに、それは次に持越しかー残念……なんて思っていたら、キスシーン増量されてるじゃないですか! 短編集だから出てくる敵が多くなり、結果的に『剣』の為にキスが増えるという仕組みか。なるほど素晴らしい。
それに日常シーンが最も面白いこのシリーズにおいて、話が大きくできない短編集は必然的に日常コメディパートが増えて万々歳。(但し、FBOnline掲載の短編やアニメ円盤の特典の再集録が多いようなので、既読の人には楽しみは少ないかも)
しかし、やっぱりというかなんというか、展開がシリアスだとエリカの“いい女”が光るけど、日常では祐理に一日の長があるね。微笑ましくなる初々しさと空気を和ませる落ち着きは「正妻」の肩書に相応しい。あちこちで程よく甘い空気を堪能出来た。
と、基本まったりとした話が多いが、最後の第7話はシリーズ最終章の序章でシリアス。
出るわ出るわ過去の好敵手。主人公が必殺技しか持たないド派手なこのシリーズに相応しい大盤振舞い。少年バトルマンガのお約束ではあるが……この人たちが真面目にぶつかったら、普通に地球滅ぶよねw 何はともあれ最高に派手な戦いになることは間違いなく、次巻以降への期待は高まるばかり。