いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「きんいろカルテット! (2)」遊歩新夢(オーバーラップ文庫)

きんいろカルテット! 2 (オーバーラップ文庫)
きんいろカルテット! 2 (オーバーラップ文庫)

演奏会で素晴らしいパフォーマンスを見せた菜珠沙たち。そんな彼女らの元に国際アンサンブルコンペの出場招待が送られてくる。だが、コンテストの概要は五重奏以上。英司は和解した吹奏楽部にも相談し、帰国子女のトロンボーン奏者、栗栖ミシェルとイーフラット・ベースの常盤井亜衣に協力を要請する。
英司の説得もあって二人とも参加は承諾したものの、気の強い性格のミシェルと、カルテットの牽引役である貴ノ恵がさっそく衝突してしまう。果たして彼女たちはコンペに出場することができるのか。
青春音楽ストーリー、第二楽章の演奏開始!

新メンバーを加えて新たな目標に向かって歩みだす第2巻。



2巻も良かった。眩しいくらいに青春してた。
でもまさか、女子中学生の物語で昭和のトレンディードラマ並みの青春シーンが読めるとは思わなかったけど。
貴ノ恵ちゃん、それ男前すぎ! その仲良くなり方は一昔前、いや二昔くらい前のやんちゃな男の子たちが河原でするもんだよ。感動的なシーンだったはずのなのにちょっと笑ってしまった。
逆に女を上げたのが由真先輩。数合わせと横恋慕するだけのモブキャラだと思ってました。ごめんなさい。音楽への情熱を見せ始めて「おっ」と思わせたところで、最後にシーンで株が急上昇。中学生にして女の武器をケレンミなく使える子、末恐ろしいね。
忘れちゃいけないのが音楽要素。
今回は招待されたコンペティションの準備段階で前回のような緊張感はなかったけど、前哨戦となったソロ対決が素晴らしかった。特に菜珠沙の演奏には思わずうるっときた。言葉に感情を込めるのが上手いなあ。
そこ以外でも、専門用語に対する噛み砕いた説明や、どの子もどうやったら上達できるのかを自分なり考えている意識の高さなど、どこの描写をとっても作者の音楽への並々ならぬ情熱を感じる。その熱が演奏時の感動を生んでいるのかも。
次が本番かな。1巻以上の緊張感と演奏を待ってます。