いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「のうりん9」白鳥士郎(GA文庫)

のうりん 9 (GA文庫)
のうりん 9 (GA文庫)

忙しい忙しい。
……あ、どうも。木下林檎です。
農業高校生やってます。今はもうすぐ始まる緑園祭の準備で大忙しです。この学校に来て半年たちました。 自分がどれだけ変われたのか、それはわからないけど……毎日がすごく楽しいです。このままずっと、耕作たちとこの学校で――
えっ!? あ、あなたは……どうしてここに……!?
いやっ! 帰りたくなんてない!!
林檎を連れ戻しに東京から訪れた最強の相手を前に、田茂農林に集いし仲間たちが立ち上がる! 懐かしいキャラクター総出演で農業高校の本質に迫る、
友情と祝祭の第9巻! これぞ史上最大の農林一揆!!

体育祭、文化祭、即売会の三日構成で行われる田茂農林高校最大のイベント・緑園祭開催!



一日目があまりにも低調だったので心配したが、三日目で持ち直してくれて良かった。
その問題の一日目の体育祭は、パロディネタがかつてない程にド滑りしていた(^^;
ドラゴンボールのちガンダムのパロディネタのオンパレード。どちらも長々と続けるものだから小学生がごっこ遊びをしているよう痛々しい状態に。小ネタは後半のように時々入れるのが丁度いい。キレって大事ね。
同じ馬鹿騒ぎでも三日目の即売会は、農業高校を舞台にした作品らしい特色があっていい。
バトルマンガの如くインフレ化していく販売合戦が面白い。これ、どこまで本当の話なんだろう? 明らかにアウトなネタ重視のものは別としても、庭付き一戸建ては無理……だよね?
もちろんいつもの様に「真面目な話」もあり。テーマは農業高校のイメージについて。
耕作たちが口々に言い合うあるあるネタによる問題提起には「あるある」や「ねーよ」じゃなくて普通に「へー」と感心してしまう。中でも農家の子の少なさは意外だった。親が大変なのを知っているから入らないのか、親がやらせたくないから子供を入れないのか。農業高校に偏見を持っているのは、案外農業関係者の方が多いのかも。
でも、入試の倍率が高いってことは、負のイメージは払拭されている。問題は半ば解決しているのでは?
ちなみにあらすじの林檎の問題は、勇者が颯爽と現われて解決していきました。生徒想いの頼りになる先生がいるなー。戸次?新キャラかな?(すっとぼけ
次回ベッキー回……と見せかけて、どうせすぐ逃げられるんでしょ?