いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「はたらく魔王さま!0」和ヶ原聡司(電撃文庫)

はたらく魔王さま! 0 (電撃文庫)
はたらく魔王さま! 0 (電撃文庫)

赤い空と大地が覆う魔界の地。弱小部族出身の少年悪魔が、かつて魔鳥将軍と呼ばれ恐れられた漆黒の翼の老悪魔カミーオと激しい口論をしていた。少年の名はサタン。後に魔王サタンとしてエンテ・イスラ征服に乗り出すのだが、今は非力な一悪魔であった。
サタンは周辺の二大勢力である蒼角族と鉄蠍族に対抗するため、砂塵の荒野で気まぐれに生活し、一度動き出せば周辺の勢力図に影響を与える程の力を持つルシフェルを味方にしようとしていた。
ルシフェルの出会いからアルシエルとの激突までを描く、魔王達の始まりの物語を書き下ろしで収録。さらに勇者エミリアの旅を綴った書き下ろし短編に、魔王達が日本に来てすぐの年末年始を描く「電撃文庫MAGAZINE」掲載の短編をプラス。庶民派成分控えめの特別編!

過去編の中・短編集。帯の女の子ゼロ!? 庶民派ゼロ!?は真っ赤なうそ。



はたらく魔王さま達! ―a long time ago―
内容:魔王がまだ弱かったころの話。アリシエルやルシフェルとの出会い等。
おお! 舞台は魔界で戦いに次ぐ戦い、まるでファンタジーのようだ(おい
でも、溢れ出る庶民派な空気は隠し切れず。出だしから仲の良い親子喧嘩としか思えないやり取りなんだもの。
見る見るうちに成長していく魔王を追うのが爽快で楽しい一編。




はたらく勇者さま達! ―a long time ago―
内容:勇者ご一行、旅の途中で厄介なお願いをされる。
トカゲの大群が出てきた時点で「食うんだろうな」とはちょっと思ったが、まさか祭りにしてしまうとは。発想が庶民的というか下町的。それにしてもオルバが普通に仕事してる姿に激しい違和感がw
本編では割と真面目で軌道修正要員のベルがボケ担当だったのには笑った。しこたまうどんを持ち込んできただけのことはある食い意地。




悪魔と勇者と女子高生 ―A happy new year―
内容:真奥、遊佐、千穂が出会う直前の年末年始。
短いながらも千穂ちゃんの天使成分が存分に補給できて満足。
知らずにとはいえ、仇敵の手から買ったクリスマスケーキを一人寂しくつつく勇者の図には……うっ;;