いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「変態王子と笑わない猫。10」さがら総(MF文庫J)

変態王子と笑わない猫。10 (MF文庫J)
変態王子と笑わない猫。10 (MF文庫J)

「どうして、そうなるんだよ!」――幾多の時間ループの果てに10年前の世界に辿り着いたぼくを待っていたのは、まさかの子どもの身体! でも、月子ちゃんが一緒だから大丈夫。また二人で頑張ろうね! と思いきや、「……ぬふん」「どうしたの、なんで舐めるの!?」「……はわ……ちょうちょ……」「なっ――!」まさかまさかで、月子ちゃんがホンモノの子どもになっちゃった! 絶望に浸りながら、ぼくは女湯に入ったり未来の不幸を回避したり、案外小学生ライフを満喫していたんだけど――ちっとも気づいていなかったんだ。少しずつ手遅れになりつつあることに。
大人気爽やか系変態ラブコメ第10弾! 猫神を巡る物語は、もう一度始まる。


5巻以来二度目の過去編。
前回と違い意識だけが過去に飛んできた。そう今回は身体が小学一年生。未来を変えて鋼鉄さんを救うべく、ちっちゃな横寺少年が奮闘する……のは最後の最後だけ。主に次回(多分)
結局、変態が小学生の身体を借りて悪の限りを尽くしただけじゃねーか!!
「おっぱい!」はいいとして(いいのか?)、女湯で女騎士ネタはドン引きだよ。お漏らしネタはアウトだよ。
でも、横寺がショタという事はヒロインたちは当然ロリ。どんな愛らしい姿を拝めるかと思ったら……うーん、微妙。
七歳児鋼鉄さんは現代(高三)より聡明でいらっしゃるので可愛げないし、五歳児月子ちゃんは知能が三歳児以下で萌える要素ないし。おどおどあずあずだけは可愛かったのに、如何せん出番の少なさが……。あ、カントク神の挿絵はパーフェクトな仕事でございました。眼福眼福。
と、文句ばかり並べている割に読後感は良いし満足感もあるのよね。
その要因は、二度目の登場になった筒隠家の母・ツカサさんの存在。
不器用でガサツでダメ親だけど、子供との接し方は本当に温かい。この優しさに触れられただけで今回は満足。
横寺少年、次はしっかりしてくれよ。