いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「横濱妖精探偵社 隣人さんは賑やかに踊る」竹岡葉月(富士見L文庫)

横濱妖精探偵社 隣人さんは賑やかに踊る (富士見L文庫)
横濱妖精探偵社 隣人さんは賑やかに踊る (富士見L文庫)

最愛の母を失い、独りぼっちになった少女・マニは、まだ見ぬ祖父を訪ね、人と妖精とが共存する街・横濱にやってきた。
だが、待ち合わせ場所に向かう途中、マニは身に覚えのない万引きの疑いをかけられてしまう。混乱する彼女を助けてくれたのは、金髪&和服姿の青年・春比古。しかし、続く彼の言葉にマニは驚愕することになり……。
「さ、おじいちゃんと行こうか」
“妖精学者”と呼ばれる謎めいた探偵と、若すぎる祖父(?)に反発する少女。これはそんな二人が出逢う、騒がしくも優しい事件簿。


竹岡葉月富士見L文庫進出という事で作者買い
主人公の少女マニは思い悩むタイプながら、周りのキャラクターが明るく楽しいので(一部はただのちゃらんぽらんとも言うがw)作品の雰囲気は明るく柔かい。また、妖精の引き起こす問題イタズラ程度のものから神隠しのような深刻なものまでとふり幅が大きく、コミカルありシリアスありで色々なタイプの話が楽しめる……だろう。
と言うのも、雰囲気も題材も好きなのだけど、この一冊だけでは何とも言えないというのが正直な感想。
第一話が妖精の存在と彼らが住む町・横濱の紹介、第二話が伊吹探偵社および妖精学者の紹介、第三話が主人公・マニの紹介といった感じの1巻然とした内容。おかげで焦点が絞られていないというか、何か一つ「これ」と言えるものがないので全体的な印象が薄い。
あとがきの書き方からすると続くだろうから、面白いかどうかは次回以降次第。おじいちゃんの秘密も何一つ明かされていないしね。