いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「妹さえいればいい。2」平坂読(ガガガ文庫)

妹さえいればいい。2 (ガガガ文庫)
妹さえいればいい。2 (ガガガ文庫)

妹バカの小説家・羽島伊月は、人気シリーズ『妹法大戦』最新巻の執筆に苦戦していた。気分転換のためゲームをしたり混浴の温泉に行ったりお花見をしたり、担当への言い訳メールを考えたりしながら、どうにか原稿を書き進めていく伊月。彼を取り巻く可児那由多やぷりけつ、白川京や義弟の千尋といった個性的な面々も、それぞれ悩みを抱えながら日々を生きている。そんな中、伊月の同期作家で親友・不破春斗の『絶界の聖霊騎士』のテレビアニメがついに放送開始となるのだが――。妹と全裸に彩られた日常コメディ、第2弾登場!!

ラノベ作家の日常を描く青春ラブコメ第二弾!
流石としか言いようがない圧倒的な肌色率。これが読たんの執筆風景か……ゴクリっ。あ、でも男まで剥かなくてもいいんですよ(ォェー
しかしあれだね、伊月を肯定する気は1mmもないけど、このシリーズで最も可愛いのは妹で間違いない。
ツンデレっぽいところとか赤面率とかのヒロイン適正は宮の方が高いと思うのだけど、千尋の純朴さの前では霞んでしまう。主人公の伊月がただ飯を食っているだけで放たれる、ほんわかさせてくれる幸せオーラ。あれにはやられちゃうよなあ。
とまあ、基本まったりムードで、海外ビール紹介ラノベかな?と思うくらい飲んだくれていたことを筆頭に、ダメ人間な人たちのゆるーい日常が繰り広げられていたのに、最後にこの爆弾である。
アニメ化の話がリアルで辛い。きつい。
原作ファンはアニメスタッフを悪者にして憎めるからまだいい。という件には頭をガツンと殴られた気分。
ただのファンでも憤ったり悲しくなったりとあれだけ負の感情が込み上げるのに、原作者のそれは計り知れない。なのに現場を見ているばかりに怒るに怒れない、怒りの矛先が見つけられい様子がリアル。本当にマンガもラノベも1クールで使い捨ての様に消費されていくアニメ業界の現状はどうにかならないのだろうか。
今回も面白かった。人間相関図に矢印が一つ加わったところで終了か。目の前で自分の為に本気で泣いてくれたらクラっと来ちゃうのは男ならば仕方がない。が、彼はまた泣くことになりそうなのが気の毒だ。