いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「戦うパン屋と機械じかけの看板娘2」SOW(HJ文庫)

戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉2 (HJ文庫)
戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉2 (HJ文庫)

徐々に経営が安定し始めたパン屋「トッカーブロート」の店主ルートの元に、巨大飛空船で開催されるワイルティア・旧ペルフェの親睦パーティの招待状が届く。そのパーティで供されるパンを焼いて欲しいというのだ。お店の知名度アップを目論むスヴェンに説得され参加を決めるルートだが、その裏には政治的な思惑や陰謀が渦巻いているのであった。

評判が認められ?飛空船上のパーティへと招待されたパン屋トッカーブロート。2巻はいきなり空へ遠征したルートとスヴェンの話。



おおっと、意外にもハーレムルート?
強面で客には逃げられ子供には泣かれる主人公なので、恋愛模様は押すスヴェンにたじろぐルートなのかと思ったら。シスターはともかくとして孤児・ミリィがここまでデレるとは。そこにルートの元上司のソフィアも参戦。
このソフィアさん。ルートとの(この話での)初対面が実に嫌な上司だったので、ムッとしながら読んだいたのだが、後から出てくる出てくる可愛いところ。しかもスヴェンに負けず劣らずのゾッコンぶり。
スヴェンのルート愛も前回にもまして強烈で、有事の際にスヴェンとソフィアが口では激しく喧嘩しながら共闘してるのが、緊急時なのになんか可愛い。
ストーリーとしては起きた出来事は大きい割に話が進まなかった印象。ルートの過去が少し明かされた以外では複雑な戦後の世界情勢の掘り下げくらいか。スヴェンの秘密に関しては一切進展なし。1巻が思いの外売れたから、予定より引き延ばしにかかったのかも(邪推)
それでも、変わらぬスヴェンの愛らしさにライバルも出て来てキャラ小説としては十分に面白かった。