いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア7」大森藤ノ(GA文庫)

ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア7 (GA文庫)
ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝 ソード・オラトリア7 (GA文庫)

港街で手がかりを得た【ロキ・ファミリア】は迷宮街『ダイダロス通り』の調査を開始する。敵の住処を突き止め、とうとう闇派閥(イヴィルス)の残党を追い詰めるアイズ達だったが――。
「人造迷宮クノッソス……始祖傑作の礎となれ」
かつてない闇の迷執が牙を剥く。 呪われた血族、勇者への因縁、姿を現す最後の邪神、そして舞い戻る赤き髪の怪人。
『悪』の巣窟が今、アイズ達に最大の危機をもたらす。
「さようなら、【ロキ・ファミリア】。良い悪夢を」
これは、もう一つの眷族の物語、──【剣姫の神聖譚(ソード・オラトリア)】──

本編7巻の数日前、事件の手掛りを追って本編11巻でも舞台の一つになった『ダイダロス通り』の『人造迷宮』に乗り込むロキ・ファミリア。本編7巻とも少し繋がっているので、歓楽街の様子はエピローグで少しだけ触れられる。
あれ? 本編11巻でロキ・ファミリアの皆さん『人造迷宮』の入り口探してなかった? まあ、ここで少し壊されてるし、入口を含めて改造したんだろう、たぶん。
それはさておき今回はロキ・ファミリアの本気を見た。第59層の時以上だった。
『人造迷宮』の入り口から罠だろうと言いながら、その罠にあっさりはまって分断され蹂躙されていくロキ・ファミリアのメンバーに、余裕なのか驕りなのかちょっと油断し過ぎじゃないか?と軽く失望していたら、そこからの巻き返しが圧巻だった。
そうだよね、初めからスマートに立ち回るのは冒険者らしくないよね。死線に立たされてからのしぶとさと諦めの悪さと勝負強さこそが冒険者の資質。泥臭ければ泥臭いほど格好良い。
中でも目立ったのがロキ・ファミリア三強の一角ガレス。仲間の盾になるイケメンぶりから、アマゾネス姉妹を叱咤しながら悪足掻きの手本を見せる姿、おまけに一番美味しいところまで持っていってしまうとは。まさにおっさんが活躍しおっさんが喜ぶおっさん為の外伝だった。素晴らしい。やっぱりおっさんが活躍するラノベにハズレはないな(偏見
ただアイズの活躍が少なかったのはちょっと残念だったけど。今回は呼子のアイズさんでしたね。アイズの合図……お後がよろしいようで。
次は狼男メインになる予定だそうな。アイズの活躍はいづこへ?(^^;