いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き!」内堀優一(HJ文庫)

あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き! (HJ文庫)
あんたなんかと付き合えるわけないじゃん!ムリ!ムリ!大好き! (HJ文庫)

やっぱりどう考えてもお前、俺のこと好きだよな!?
高校入学から数ヶ月。大貫悟郎はその日、長いこと片思いをしていた幼なじみの美少女・杉崎小春に告白した。
「小春! 好きだ! 俺と付き合ってはくれないだろうか!!?」
「いや、無理ですから」
この一言であえなく玉砕! さらに小春は何を思ったのか悟郎に、「悟郎、あんた彼女作りなさいよ」とムチャぶりまでしてきて!? 両思いなのに付き合えない!? 一途過ぎる少年と本当は彼のことが大好きな少女の、どうしようもない青春大暴走ラブコメ開幕!


『ラブコメ圏外』以来の作者のハイテンションラブコメ
スタートの告白玉砕からそれはもうハイテンション。玉砕したとは思えないはじけっぷり。
学校に行っても下ネタ万歳な女友達・千夏に、ノリの良すぎるクラスメイト、いい奴だけどバカな友人・比嘉くんらとの、軽快でおバカなトークが繰り広げられる。それにしても第3話のタイトルと比嘉くんのあだ名が酷過ぎませんかねw
そんなラノベ的小ネタ満載下ネタ満載な漫才のようなセリフ劇を、「バカだー」と思いながら楽しんでいたら……次第に雲行きが怪しくなり……!!? そう来たか! 
生徒会長の意味深な言い回しとか、直前の話と小春の日記とのズレが段々大きくなっていく様子とか、読み進めれば進むほど違和感を持つような作りになっているので、小春が大好きなのに付き合えない理由の方は大体気付いてはいたけれど、着地地点は完全な予想外。普通にいい話風にまとめると思っていたから、見事な不意打ちだった。
これ続くの? いやまあここで終わられたら気持ち悪いけども。
いったいどういう話にするか、続きを楽しみに待ちたい。さて鬼が出るか蛇が出るか。