いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「やがて恋するヴィヴィ・レイン4」犬村小六(ガガガ文庫)

やがて恋するヴィヴィ・レイン (4) (ガガガ文庫)
やがて恋するヴィヴィ・レイン 4 (ガガガ文庫)

ガルメンディア王国に戻ったルカはファニアとの約束を果たすため暗躍を開始。 テラノーラ戦役、ウルキオラ暴動、ドル・ドラム戦役で傑出した戦果をあげたことにより、ルカは民衆からの絶大な支持を得て反体制勢力の中心人物へとのしあがっていく。一方のファニアは王政に身を捧げる覚悟を決め、ルカに蜂起を思いとどまらせようと煩悶していた。ふたりの思いはすれ違ったまま王国はついに革命のときを迎える――。「民に君臨し、民を搾取し、民のために我が身を捧げる、それがわたしの誇りです」。風雲急を告げる恋と会戦の物語、第四巻。

またなんだろうなーと思いながら読んでいたらやっぱりまただった。
いくら一度上げて思いっきり落とすやり方が最も効果的でも、続けたら効果は薄れますって。前のシリーズでもやってるし2巻でもやってるし。
ラストへの愚痴はここまでにして、
ルカが後に呼ばれることになる「災厄の魔王」が生まれる過程と誕生の瞬間が描かれる4巻。
準備と根回しをしていた一章は然したる障害なく進んでいても特に気にならなかったが、革命の方がスイスイ進んで行ったのには、拍子抜けというか読み応えがないというか。まあそこが本題じゃないのは分かっているのだが。
それよりも今回は、ヴィヴィ・レインの秘密の方に進展があってこちらの方が興味深い。
キーパーソンはミズキだったか。彼女のフラッシュバックによって色々なところが繋がった。と言っても、まだまだいくつもの可能性が残る書き方なのがにくい。それにしても対の天使の総称は気になる。名前から察するに二機に四人が揃うと世界が“平ら”になるのだろうか。どちらにしても最近音沙汰の無いジュデッカの動向が鍵になりそう。
あとはエデン人グレゴリオが立てていったフラグも気になるところ。ファニアの出生に秘密があるのか、ファニアがもう一回攫われるのか、ジェミニの邪魔をしてくれるのか……作者ファニア大好きだからなあ、一番悪い方向なんだろうなあ(苦笑)
正直この巻単体だと微妙だったけど、風呂敷はいい感じに広がっていったので今後に期待と言うことで。