いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。14.5」渡航(ガガガ文庫)

だから、まだまだ青春は終わらない。「あざとかわいい」を体現する、最強の後輩で世界一可愛いクソ女(?)こと一色いろは、そして、計算か天然か、「ちゃっかりだけどどこか抜けてる」世界の妹・比企谷小町。八幡、雪乃、結衣とはまったく違うタイプの二人が巻き起こす、今までとはひと味違った日常! 3人だけだった奉仕部に、新たな風景が描き出される――。最高に可愛くて、最強で末恐ろしい、俺ガイルの中でも異彩を放つ年下ヒロインによる賑やかなエピソード集。単行本未収録SS、さらに完全書き下ろしストーリーもたっぷり入った珠玉の短編集!!


BD BOX特典やコラボSSなどの短編に書き下ろし中編を加えた、年下ヒロインにスポットを当てた短編集。欲しかった本家の後日談があるのが嬉しい。
小町にしてもいろはすにしても、あざとかわいさよりも口から吐く毒に魅力を感じる。このシリーズのキャラらしいというか人間味を感じるというか。で、やっぱり二人は似た者同士よね。会うと必ず嫌味の言い合いみたいになるけど、、、同族嫌悪か。
何やら『俺ガイル 結』なるプロジェクトがあるようで。それは書籍も何か出たりするのかな? タイトル的にはアニメ関連ぽい感じがするので、期待せずに気長に待ちましょう。




以下各話ごと


1.いつもいつでも比企谷小町はお義姉ちゃんが欲しい。
内容:比企谷兄妹のこたつ駄弁り

比企谷兄妹によるヒロイン寸評。
人の見方とかちょこちょこ吐く毒とか、この兄にしてこの妹ありと思わせる一話。
相変わらず川なんとかさんの扱いが酷くて泣ける。弟の大志より酷いまである。それでもまあ静ちゃんよりは……。



2.それでも、比企谷小町はお義姉ちゃんを諦めない。
内容:1話目の続き

比企谷兄妹によるヒロイン寸評その2。
1話2話を総合すると、総合的な嫁力は雪乃で、義姉力なら結衣ってことか。なるほどわからん
ちなみにスーパーヒロイン戸塚彩加ちゃんは強すぎて勝負にならない為、殿堂入りした模様。



3.そして、祭りは終わり、また新しい祭りが始まる。
内容:いつものメンバー、フェスへ

元が俺ガイルフェス用の脚本だからなのか、主に八幡と雪乃のキャラが崩壊していて戸惑う一話。八幡がフェスに行く姿は全く想像できないし、オタクネタに正しい答えを返す雪乃もイメージ外だ。
めぐりんを昔の人扱いするのはやめて差し上げろ。良い先輩だったでしょ。



4.さりげなく、なにげなく、一色いろはは未来を紡ぐ。
内容:いろはす、誕生日にささやかな幸せ

やはり八幡が好きすぎるいろはすでありました。
面と向かってからの所作は計算されたあざとさでも、八幡を見かけたら駆け寄ってきちゃう子犬ムーブに素が出ちゃってるんだよなあ。



5.けれど、きっと彼女たちはまちがい続ける。
内容:雪乃、結衣が不在の奉仕部 他

書き下ろし中編。三年生になってからの生が垣間見える。
葉山と海老名さんによって、クラスの輪に無理矢理入れられてる八幡に苦笑い。これは葉山の意趣返し、というかぶっちゃけ嫌がらせだろうなあ。そんな“特別扱い”に影で興奮している海老名さんの図が浮かぶ。
それはそうと、年下ヒロインたちの短編集と言いながら最後は雪乃先輩が全部持っていってるじゃないですかやだー。
ちょっと重くて大分乙女チックでべらぼーに可愛いデレゆきのんにノックアウトです。
あとは、小町といろはすの毒を吐き合いながら波長はぴったり合ってる掛け合いが心地いい。10年後、二人で八幡を肴に酒飲んでくだを巻いてそう。