いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1 (富士見ファンタジア文庫)

生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録1」葵せきな富士見ファンタジア文庫
生徒会の日常  碧陽学園生徒会黙示録1 (富士見ファンタジア文庫 あ 3-2-1 碧陽学園生徒会黙示録 1)

私立碧陽学園生徒会――そこは、会長をはじめとする美少女メンバー四人が集う楽園だが、唯一の異性にして汚点が存在する。
その汚点……え、大黒柱って言え? まあいいやでっちでも……副会長の杉崎鍵には、誰も知らないもうひとつの顔があった。
過去にドラゴンマガジンに収録された短編に加え、杉崎の女・金・闇の仕事があばかれる衝撃の書き下ろし作が、ついに登場!
……なんて一応言ってみたけれど、実際のところは、色々なところで地味に宣伝活動をしてきた生徒会の相も変わらぬ日常を惜しげもなく詰め込んだ嬉しいんだか嬉しくないんだかわからない短編集です。「もとから短編じゃん」なんて言わないで、ね?

いつも生徒会で駄弁っているだけの話の番外編その1


番外編という事で生徒会室外の話もあり・・・だったけど生徒会室を出てもあまり変わりませんでした。でも杉崎以外の視点が多かったのは新鮮だった。
今回は知弦さんが酷い(誉め言葉
いつもより5割り増しのドSぶり、最初も最後も美味しいところだけもっていくその鬼畜さがとっても素敵w 彼女視点の話が多かったのがその要因か。やっぱいい性格してるわ知弦さん。
一番番外編っぽかったのは杉崎と深夏がいる2年B組の話。
転校生の中目黒君視点だと杉崎がめちゃくちゃいい人に見えるから困る。いや元々いい奴なんだけどさ。中目黒の暴走や噛ませ犬姉弟も面白かったけど、最も気になったのは杉崎と深夏の何気ないやり取り。めちゃくちゃ仲いいじゃん(・∀・)ニヤニヤ
他には杉崎の中学の頃の話もあったけど・・・うん、ホラーにか見えないね! ヤンデレコワイヤンデレコワイ((((;゜д゜)))ガクガクブルブル
いやー楽しかった。今回も大いに笑わせてもらった。番外編も続く予定だそうで。次は今回は影が薄かった真冬視点も読んでみたい。

ハーフボイルド・ワンダーガール (一迅社文庫)

「ハーフボイルド・ワンダーガール」早狩武志一迅社文庫
ハーフボイルド・ワンダーガール (一迅社文庫 は 2-1)

「あたし……本当はちっちゃな頃から」
ずっと片想いだと思っていた女の子から受ける突然の告白――
そうして始まったのは、バラ色の生活ではなくて……事件だった!!
身に覚えのない嫌疑に戸惑う湯佐俊紀の前に現れた助っ人は、ミステリー研究会の会長・佐倉井綾であった。
推理に行動に何かと大胆な綾と、沈着冷静でちょっぴりヘタレな俊紀。そんな名(迷?)コンビで調査を開始するのだけど……。
PCゲーム『群青の空を超えて』『僕と、僕らの夏』などのシナリオを手掛けた、早狩武志が贈る青春ミステリードラマが一迅社文庫に登場!!
はたして、俊紀の潔白は証明できるのか?


うわー重てー。
事件そのものも重かったけど、それ以上に女の子の残酷さとか親の残酷さとかが現実的過ぎて凹むんだが。
それに初めからミステリのつもりじゃないんだろうけど、犯人は開始すぐに分かるのにその可能性に全く触れないのがあまりに不自然。いくら答えであっても一度はそこに触れておくべきだろう。
メイン二人のキャラクターは良かった。切れ者のようで意外と抜けてる佐倉井さんと普段ヘタレでもやる時はやる俊紀の凸凹コンビは、知り合って間もない初々しさと妙に息があってる感じの両方が出てて読んでいて楽しかったし、そこだけは重い空気を吹き飛ばしてくれるパワーがあった。もっと軽い事件だったら軽快に走り回る佐倉井さんと振り回される俊紀の掛け合いを素直に楽しめたのに・・・。
この作品はヘビィな内容が好みでは無かったが、この二人の別の事件は読んでみたい。