いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「龍ヶ嬢七々々の埋蔵金6」鳳乃一真(ファミ通文庫)

龍ヶ嬢七々々の埋蔵金6 (ファミ通文庫)
龍ヶ嬢七々々の埋蔵金6 (ファミ通文庫)

《レプラコーン》主催の《ゲーム》参加権を得た俺たちは指定の場所に集合した。勝者は一人。賞品は《七々々の剣》。他人の記憶を覗けるこの七々々コレクションを使えば七々々ちゃんを殺した犯人が分かるはず! でも参加者には鉄くんや雪姫姉さん、戦場さんなど錚々たる面々に加え意外な奴もいて……って、天災も敵かよっ!? いや誰が相手でも関係ない、絶対に優勝してみせる! 頭脳戦に肉弾戦、共闘に裏切り――何でもアリの超バトルロワイヤル開幕!!


挿絵付き人物相関図がようやく来たか。4巻が茨先輩で5巻が雪姫なことを確認。で6巻はゆんちゃんと。それはそうと鉄くんはもっとごつい感じを想像してたのに結構イケメンじゃんチッ


ようやくと言えば、本編で《ゲーム》がようやくスタート。やると言い出したのが3巻で始まったのが6巻。長かった。
で、その内容は割とよくある勝ち抜きゲームバトル。ここまで突拍子もないことをいくつもやってきたシリーズなだけにちょっと拍子抜けしたが、本題はそこにはなかった。
如何にして相手を出し抜くか、騙すか。主催者の仮面少女【M】の説明の真意を読んだり、対戦相手の言葉の裏を読んだりする濃い心理戦が繰り広げられていた。ゲーム内容が単純なのは心理戦をメインにするためか。なるほどこれは面白い。
また、《ゲーム》の盛り上がりの影で勃発していた天災ちゃんと雪姫姉さんのヒロインバトルが熱かった。何かと赤面率の高い天災が重護とイチャコラすれば、あの戦場ですらおののく殺気をまとったヤキモチを妬く雪姫。姉さんの“報われないヒロイン力”ハンパないっす。
色々と引っ張りすぎで間延びしていたが、いざ《ゲーム》が始まったらちゃんと面白くて良かった。
今のところ仮面少女【M】(ゆんちゃん)が案の定頼りなくて戦場緋色に《ゲーム》に主導権を握られているいやーな感じだが、裏で動いているばた子さんの介入と、重護の逆転の一手に期待かな。……次で決着が着くかどうかは知らんけど。