いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



スイートホームスイート4 世界で一番すてきな遺産 (ファミ通文庫)

スイートホームスイート 4佐々原史緒ファミ通文庫
オンライン書店ビーケーワン:スイートホームスイート 4

衝撃のロンドンから2カ月。ヴァチカンの動きを知ったアデルは、半ば自暴自棄のように妙な行動をくりかえしていた。彼女を少しでも励まそうと、一人クリスマスの準備にとりかかる一彦。そんな一彦の気持ちを知ったアデルは、ついに自分の過去を一彦に打ち明ける。壮絶なアデルの過去を知った一彦に、さらに襲いかかる最大の危機! はたして一彦は、フリューゲルト家を守れるのか!? 波瀾万丈ファンタジック・ホームコメディ、いよいよ感動の最終巻!!


前半微妙、後半最高


前半、城に戻るまでがなんだか忙しなく感じる。3巻の終わり方から想像した展開をいい意味で裏切られたのはよかったのだけど、最終巻だからやりたいことを全部つぎ込んだのか、ちょっと展開が早すぎる。(日本に行ったり、日本の妖怪を出した意味はあったのか?) また、そのせいなのかこの作者らしさともいえるボケや小ネタにもイマイチ冴えがない。
ところが後半になると一転。
いつも通りのボケや小ネタを適度に織り込んでシリアスになりすぎないコミカルな作風が戻ってきて、今までのヘタレはどこへやら一彦がひたすらかっこいいし、アデルは正しいツンデレ(ナンダソレwを歩んでくれるしで大満足な内容だった。特に終盤のアデルといったらもう(*´Д`)ハァハァ
不満を言えば、3巻で思わせぶりに出てきたセルゲイの扱いがあまりにも軽かったのはどうかと思うけど、終わりよければ全てよしということで。