いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



さよならピアノソナタ (電撃文庫)

さよならピアノソナタ杉井光電撃文庫
さよならピアノソナタ (電撃文庫 す 9-6)

「六月になったら、わたしは消えるから」
 転校生にしてピアノの天才少女、真冬は言い放った。彼女は人を寄せつけず、ピアノも弾かず、空き教室にこもりエレキギターの超速弾きばかりするようになる。
 そんな真冬に憤慨する男子が一人。
 大音量でCDを聴くためにその教室を無断使用していたナオは、ベースで真冬を“ぶっとばす”ことにより、占拠された教室の奪還をめざす。民俗音楽研究部なる部活の立ち上げを目論む自称革命家の先輩・神楽坂響子とナオの幼なじみ・千晶も絡みつつ、ナオと真冬の関係は接近していくが真冬には隠された秘密があって――。


う〜ん、面白くないわけではないが肌に合わない。
基本的には良質ボーイミーツガール。
出合いもドラマチックだし、そこから少しずつ心を開いていくにつれ変化していくヒロインの言動が可愛らしい。キャラクターもツンデレのヒロインに加えて、幼馴染、美人で偉そうな先輩、お馬鹿なクラスメイト達と王道ではあるがなかなか味のあるキャラたちが揃っている。
ただラストがちょっと・・・。「え?これで終わり?」という感じ。読み切りとはどこにも書いてないので、もしかしたら続くのかもしれないけど、折角のボーイミーツガールものなんだから問答無用でハッピーエンドでも良かったような気も。せめて二人のその後を匂わせるような何かが欲しかったなぁ。
あと個人的なことを言うと音楽用語連発が厳しい。音楽や楽器の知識やクラシックや洋楽関連の固有名詞を出されてもチンプンカンプン(^^; 「神様のメモ帳」といいこれといい面白くないわけではないけど、どうもこの作者とは感性が合わないな。