いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



とらドラ!〈8〉 (電撃文庫)

とらドラ8!」竹宮ゆゆこ電撃文庫
とらドラ 8 (8) (電撃文庫 た 20-11)

始業式前日。インフルエンザからようやく回復したものの、精神的にはいまだ立ち直れない竜児に、大河は自立宣言を突きつける。それは……、他ならない竜児と、実乃梨のため。
そして幕を開ける新学期。竜児はぎくしゃくしながらも、実乃梨となんとかもう一度向き合おうとする。折りしも学年最後のイベント、修学旅行が目前に迫っており、竜児はそこで実乃梨の真意を確かめようと決意するが――。
なにやら雰囲気の変わった大河と北村、新学期になってやたらと突き放すような態度をとる亜美。それぞれの思惑を秘めた修学旅行の行方は!? 超弩級ブコメ第8弾!


せつねーーーーーーーーーーーーーっ
そうだよね。大河はこういう子だよね。前回ああいう答えを出しても友達を押しのけてでもとか思う子じゃないよね。


とらドラ!に似つかわしくないバリバリのシリアスモード。主要メンバーだけじゃなくなんで外野もこんなに荒れてんだ? 雰囲気が殺伐としていて妙な緊張感がある。
そんな中、大河の健気な姿も痛々しかったが、実乃梨の空元気の痛々しさがそれ以上。実乃梨がボケるたびに心を抉られるよう。さらには一歩後ろにいて現状を理解し何とか動かそうとしている亜美。彼女の心情はなかなか描かれないので、何が彼女をそこまで動かしているのか分かりづらいところがあるけど、とにかく三者三様に身を引こうとしている状態がもの凄く切ない。
それにしても、女の子同士の喧嘩って何であんなにハラハラするんだろう。読み物でも慣れない。
今回はギャグは楽しめなかったけど、その分ストーリーが「こいつら青春してるなー」って感じが味わえて非常に良かった。先の読めない目の離せない展開に続きが気になってしょうがない。さて、最後のあれを聞いてしまった竜児が次どう行動するかな。