いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「氷結鏡界のエデン2 禁断水晶」細音啓(富士見ファンタジア文庫)

氷結鏡界のエデン2 禁断水晶 (富士見ファンタジア文庫)
氷結鏡界のエデン2  禁断水晶 (富士見ファンタジア文庫)

「私が巫女なら――単に巫女を守れるだけの者を千年獅に選ばない」
淡々と告げるモニカの声に、シェルティスは言葉を失った。
……ユミィを守る決意だけでは、欠けているものがある?
穢歌の庭(エデン)に堕ち、謎の存在である幽幻種の毒に侵され、異端となった少年・シェルティス。彼は、結界の巫女である幼なじみユミィの専属護衛・千年獅を目指し、かつて追放された天結宮に再入宮する。
しかし、そこで待っていたのは異端ゆえの孤独。思うように訓練に参加できず焦るシェルティスに、護士候補生の少女・モニカが近づいてくるのだが――!? 世界の理に拒絶された少年が、世界の理を体現する少女を守るすべを探す、重層世界ファンタジー


世界観の説明がメインだった1巻の次は天結宮内の説明がメイン。
不良教官のお気に入りになったり候補生にハブられても、特に苦にすることなく先へ先へと進もうとするシェルティス。そのサクサク感と意外とコミカル多めで気楽に読めるのがいい。
だたサクサク進みすぎてシェルティスよりも作者が焦っているように感じる。
エリエとユトの強引なねじ込みや、たった3年なのに本名素顔でほとんど気付かれないシェルティスなどご都合主義と感じることも多いし、色々な問題に対して答えが早急でキャラに考える時間が無い。中でも今回の肝であるモニカがシェルティスに語ったことは、問題定義だけして答えはシェルティス自身が気付くべきことだと思うのだが。
いつも通りの読みやすさで安定して面白かったが、早く先が見せたいのか急いている様にも感じた2巻だった。





しかしあれだね、最近の双剣使いの主人公はハーレム生成スキルが標準装備なのかねw
・・・そういえば.hackも主人公は双剣使いだったなぁ。