いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「どらごん・はんたぁ1 ちいさなドラゴン使い」清水文化(スーパーダッシュ文庫)

どらごん・はんたぁ〈1〉ちいさなドラゴン使い (集英社スーパーダッシュ文庫)
どらごん・はんたぁ 1 (集英社スーパーダッシュ文庫 し 6-1)

とある国のお姫様・ノルンは魔法を使おうとすると自爆してしまう困った体質。魔法を学ぶため、そしてもうひとつの秘密の目的のため、世界最高峰の学舎・ユニベルシタース学園へ、侍女のマキナをお供に、素性を隠して入学するノルン。学園への道中で出会った少年魔導師・エリオに教わって、自爆しながら、まずは飛行魔法の練習にはげみます! そんなある日、学園そばの谷にピクニックにやってきたノルンたちでしたが、それがこんな大変な事件になるなんて…!? 学園マジカルファンタジー、開校です!!


今月頭に出た同著者の「すーぱー☆なちゅらる」(HJ文庫)のファンタジー版といったところ。近未来風とファンタジーという舞台の違いはあるが、同じ学園もので主要キャラの性質や立ち位置がほとんど同じ。始業前という時期や主人公の能力が暴走するところも同じ。おまけでプロローグのネタまで同じ。
どちらが良い悪いは好みの問題だと思うが、読みやすさはこちらの方が上。舞台設定の把握や風景の想像もしやすい。薀蓄に寄り過ぎた感のある「すーぱー☆なちゅらる」より読む人を選ばないだろう。
そして個人的にもこちらの方が面白かった。
ファンタジーと言うこともあり同著者の好きな作品「気性精霊ぷらくてぃか」や「くじびき勇者さま」と、どことなく似た雰囲気があるのがいい。特に主人公のノルンは性格はだいぶ違うものの、能力はあるのに不器用で努力は惜しまないところが、ぷらくてぃか初期のミリィを読んでいるようで懐かしくて嬉しかった。
こうなると色々と微妙なところが多い「すーぱー☆なちゅらる」は切って、こちらだけ追いかければいいような気がしてきたが・・・。両方の2巻が出てから考えよ。