いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「ベン・トー5.5 箸休め 〜燃えよ狼〜」アサウラ(スーパーダッシュ文庫)

ベン・トー 5.5 箸休め~燃えよ狼~ (スーパーダッシュ文庫)
ベン・トー  5.5 箸休め~燃えよ狼~ (集英社スーパーダッシュ文庫) (ベン・トーシリーズ)

半額弁当争奪バトルに青春を賭ける佐藤洋は、HP(ハーフプライサー)同好会の面々と共に、従姉の著莪あやめの高校の文化祭に繰り出す。高校生の一大イベントを楽しんでいたが、あの引きが強すぎる少女・あせびちゃんの手作り弁当が事件を巻き起こし事態は一変。佐藤は命懸けの弁当争奪戦に参戦することに…!? その他にベン・トーファンタジー編や、名もなき「狼」をフューチャーした短編、そして禁断の「筋肉刑事(マッスル・デカ)」の一部ストーリーなどを収録! 「狼」たちよ、考えるな、感じるんだ! 箸休めにならない箸休め、庶民派シリアスギャグアクション、灼熱の5.5巻! MAYDAY MAYDAY!

各巻の後日談の集めた短編集。あせびちゃん分と白粉先生分増量という嬉しい仕様。



あせびちゃんかわいいよあせびちゃん、アレがアレだけど。
その身を犠牲にしてあせびちゃんの可愛さを引き出してくれている佐藤には最敬礼したい気分。この働きなら傍目にはリア充でも許せる。まあ、そもそもリア充には程遠い残念な状態か。
白粉先生の方は・・・「キタ――――――!!」じゃねーよw
相変わらずオンオフの差が激しい方で。テンションもそうだけど、それ以上に身体能力の飛躍的向上が笑える。
幕間にある筋肉刑事の各エピソードの方もこれ以上なく濃厚(嫌な意味でw これは読みたいような恐ろしくて読みたくないような(^^;
安心安定の石岡君も健在で今回も大いに笑った。面白かった。


そうそう、口絵は先輩の圧勝でございました。なんて黒が似合う人なんだ。



以下各章ごと


1章 鳥になった男たち(5巻直後)
内容:丸富大学付属高校文化祭。あせび手作り弁当争奪戦!
出オチすぐるwww 一歩間違えば出版が危ぶまれる危険なネタはやめてください!
5巻で漢になった佐藤はここでもまた漢だった。あせびちゃんの笑顔を取り戻すために何度も死線を乗り越える彼の有志は涙なくしては読めない(注、笑いすぎの涙含む)。特に天敵の警備員と手を組んだレースの熱気は頭から離れない・・・主に白粉先生の興奮によるの熱気だが。てかそれ、鳥じゃなくてミサイルかなんかだろw
ところで彼女の頭を撫でてしまった真希乃はその後どうなったんだろうか? 生きてはいるようだが・・・



2章 首なしの白い巨人(1章の後)
内容:《調停士》著莪が化け物が出るという街を訪れる
1章の出オチがまさか伏線だったとはorz
読者になんだこれ?と思わせたまま突き進む番外編。
これ、サトウ役得すぎるだろ。それに妄想役&弄られ役の佐藤がいないとイマイチ盛り上がらない。
でも、あせびちゃんだけはいつもどおりだった。かわいいのう。
どうでもいいけど、著莪が呼ばれたのが事件後一ヶ月以上経ってからで、著莪が来てから10日+幾日で約2週間、両手足が完成したのが約1ヶ月前・・・計算合わなくね?



3章 佐藤洋、十六歳の誕生日(1巻の数日後)
内容:初めての“一人”の誕生日
これは珍しく著莪GJ! おまけで佐藤の妄想もGJw
まだ先輩と合って間もない頃だけど、一つの戦いの後に芽生えた絆みたいなものが見えるいい話だった。
それにしても内山君は恐ろしいな。実は白粉先生が喜びそうな属性も持っているのではあるまいか?



4章 名もなき狼たち(2巻の数日後)
内容:決戦前の一コマ
これが「強敵」と書いて「とも」と読むというやつか。
普通の友人関係とは違う互いに相手を認め合う、羨ましさすら感じる関係。いいね、熱いね。やってるとは半額弁当争奪戦だけどねw
挿絵自重。ク○○ンかよ!



5章 白粉花の週末(2巻の数日後)
内容:我らが白粉先生の執筆風景
流石です先生、美容院選びの基準ですら斜め上とは。
おいそこの駄犬! 先生の執筆の邪魔をするな!



6章 著莪あやめのお見舞い(3巻の翌日)
内容:あせびちゃんが著莪のお見舞いへ
佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が羨ましい佐藤が妬ましい佐藤なんてs・・・おっと。
あせびパワーが控えめ?な為、佐藤への嫉妬心が募るこの話。しかも風邪で弱っている著莪の可愛さといったら、、、くっこれが1章初めの警備員の気持ちか(血涙
大体の組み合わせには同意だったが、バターご飯に一振りの『味の素』はない。というか味の素はどう使っても後味が悪くなるからキライだ。



7章 白粉花の夏休み(4巻の数日後)
内容:我らが白粉先生、夏の一大イベントへ
ネタ話かと思いきやいい話風の着地地点でビックリ。バカなことばかりやってるのに、時々これがあるからやられちゃうんだよね。
こんな風に勇気をもらえる出会い、関係っていいな。挿絵の写真も最高だった。
・・・でも勇気を出す方向が間違っている気がしないでもないw



8章 電話の後で(2章直後)
内容:病院での一コマ
男女の幼馴染みで、この歳になってもバカしあえる仲良しの兄弟みたいな関係っていいなぁ。って、今作は羨ましがってばっかりだな。ま、いっか。
この甘さ控えめで良い意味でサッパリとした関係は、この作品内の人間関係の象徴みたいだなと、ふと思った。