いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「笑わない科学者と咲く花の魔法使い」内堀優一(HJ文庫)

笑わない科学者と咲く花の魔法使い (HJ文庫)
笑わない科学者と咲く花の魔法使い (HJ文庫)

咲耶を危機に陥れてきた数々の計略。その黒幕を突き止めた耕介は、しかし科学的解釈を許さない真の魔法に撃たれてしまう。彼を救う為、時詠みの儀式の実行を決意する咲耶。だがそれは、耕介との永遠の別れを意味していた。残されたわずかな時の中、果たして耕介は真の魔法を打ち破り、咲耶をその手に再び取り戻せるのか!? 物理と魔法の化学反応ファンタジー第3弾!!

ついに現れた黒幕と強引に進められる「時詠みの追難」の儀式。物語が一気に進むシリーズ3巻。



最後(かどうか分からないけど一区切り)にして哲学とか精神論っぽくなっちゃったなぁ。科学もあまり出てこなくなってしまったし。魔法に科学で対抗するところが魅力の作品だったのに・・・。
前半の日常パートは良かった。まさかの磐長の登場で、はしゃいだりヤキモチを妬いたりといつも以上に表情豊かな咲耶は可愛いし、その磐長もナイスなツンを見せてくれてラブコメ的にはかなり楽しめた。
でもその後がらしくない。
あの耕介がほぼ無防備で黒幕に突っ込んでいくのは納得いかない。それに、心の傷を越えて咲耶を助けに行く耕介というのも悪くはなかったけど、やっぱり彼にはポーカーフェイスで専門知識をガンガン出して理詰めで攻める姿が似合っていると思うんだ。
最後まで自分のスタイルを貫いて欲しかった。