「巫女としてじゃなく、幼なじみとして何もできないのが悔しいの」
真夜中に突然やってきたユミィを前に、シェルティスは微笑む。
――ユミィが頼ってくれる。それだけで、僕は充分だから。
浮遊島事件の真実をあかすため、統政庁を訪れた天結宮の巫女・ユミィとシェルティスたち。しかし、双方の主張は食い違うばかり。
そんな中、錬護士筆頭イシュタルが全ての事象を記録する統政庁の秘宝『ミクヴァの緋眼』への強制接触を提案。さらにユミィに巫女としての決断を迫る――危険な任務を誰に託すか、と。一方、沁力術士『黄金のマハ』とイグニドも、統政庁に姿を現す……。
己の“絶対の聖域”を護るために闘う、重層世界ファンタジー。
本当にただの私怨だったー！ｗ
いつものシェルティス無双は控えめで、ユミィに重きを置いた印象の５巻。
天真爛漫（というか子供っぽい）ユミィの様子を楽しみつつ、彼女の苦悩や成長を感じられるいい話だったのだけど・・・
新キャラが濃すぎた。ユミィの護衛についた錬護士筆頭のイシュタルが全部持ってった。
馬鹿っぽい言動の端々に思わせぶりな台詞が多いから、これ以上伏線を増やして大丈夫かと変な心配をしてしまっていたのだが、まさかこんなキャラ、こんな理由とは。衝撃と脱力感を同時に味わう貴重な体験をありがとう。おかげで深刻な雰囲気が吹き飛んでしまったのは良かったのか悪かったのかは微妙だけど。
しっかし、増えるの女性ばかりだねｗ
ストーリーとしては、サラやツァリの思惑はあまり進んでいないけど、おぼろげだった敵の姿が組織としての形が見えてきたのが前進か。これでこれまでの出てきたものに対処するだけの状態からは脱却出来る？＝核心へ近付くか？
