いつも月夜に本と酒

ライトノベルの感想を中心に興味のあることを日々つらつらと書き連ねるブログです。



「東京レイヴンズ3 cHImAirA DanCE」あざの耕平(富士見ファンタジア文庫)

東京レイヴンズ3 cHImAirA DanCE (富士見ファンタジア文庫)
東京レイヴンズ3  cHImAirA DanCE (富士見ファンタジア文庫)

「春虎っ? 今の試験、一体いくつわからなかったのさ」
「……ぜ、ぜんぶ」
進級試験に挑む、陰陽塾の若き闇鴉、春虎たち一年生。しかし落ちこぼれの春虎は、筆記試験は壊滅的、実技試験でも呪術をうまく使いこなせなず夏目をはらはらさせるハメに。そんな中、都内各地で突如として霊災が発生。かつて霊災で後遺症を負った春虎の親友、冬児の身体にも異変が起き、同時に『オーガ・イーター』よ呼ばれる『十二神将』最凶の陰陽師が現れ――!!
「魔」に蝕まれる冬児、土御門次代当主として事態収拾に走る夏目。春虎は、親友を救うため、主である夏目のために、奔走するが!?

2年前の事件のあらまし、そして冬児の秘密が明らかになる3巻。


青臭い! だがそれがいい
あの冬児がこんなに思いっきり青春してくれるとは。春虎ならキャラに合っているから驚かないけど、これまで冷めた姿勢しか見せなかったキャラが急に吼えると、驚きと共にちょっとこっぱずかしくなるね。 
と、冬児の回として読めばなかなか面白かったのだが、全体としては少々盛り上がりに欠ける回だった。
この物語の最重要ポイントである2年前の事件の再来という割には1,2巻に比べると緊張感は薄く、一番の見せ場で夏目も今回の主役の冬児もあまり目立ってないのはどうかなぁと。
そんなクライマックスより春虎と冬児の対峙や、前半の大人達のきな臭い話の方が読み応えがあった。3巻から急に面白くなると巷で評判のあざの作品だから期待しすぎたか? 
まあ、最後にラスボス?も顔見せしたしあざの作品だし、次からに期待ということで。